Googleは、Gmailの簡易HTML形式を2021年1月で廃止する方針を明らかにした。Web版のGmailには、古いバージョンのWebブラウザなどにおいて標準のUIが使用できない環境に向けて、簡易的なUIで使用できる「簡易HTML形式」(英語版では「Gmail Basic HTML View」)と呼ばれるバージョンが用意されている。Gmailのヘルプページには、この機能のサポート期限を2024年1月までとし、それ以降は自動的に標準HTML形式に変更するという注意書きが追加されている。
簡易HTML形式は「https://mail.google.com/mail/?ui=html」からアクセスできる。この形式は、UIがシンプルで動作が軽量な反面、チャットやスペルチェック、キーボードショートカット、連絡先の追加や読み込みといった標準のGmailに付属しているいくつかの機能を使うことができない。また、リッチテキスト形式もサポートされていない。
Googleでは長年にわたり、標準HTML形式が正常に動作しない環境に向けてこの機能の提供を続けてきた。しかし、ユーザーがGmailの真価を体験するには、簡易HTML形式では力不足であることは間違いない。
簡易HTML形式への依存を解消するために、Googleでは標準HTML形式が利用できないユーザーに向けて、別のメールクライアントでGmailを使用することを推奨している。また、iOSおよびAndroidでは、モバイルアプリの利用を案内している。