Python エンジニア 育成推進協会は9月22日 データ分析次期試験「Python 3 エンジニア認定データ分析 実践試験」のベータ試験と本番試験を2024年中に実施すると発表した。

  • 「Python 3 エンジニア認定データ分析 実践試験」のロゴ

同試験は、Python でデータ分析を実践的に行うためのデータ処理技術・データ構造の知識を問うもの。同協会は3年前に、「Python 3 エンジニア認定データ分析 試験」を開始したが、「 Python 3 エンジニア認定データ分析 実践試験」はその上位試験となる。

全国のオデッセイコミュニケーションズCBT テストセンターで受験可能で、問題数は40問、合格ラインの正答率は70%だ。

「Python 3 エンジニア認定データ分析 実践試験」を実施する背景について、同協会 代表理事の吉政忠志氏は次のように語る。

「Python 3 エンジニア認定データ分析 試験は好評で、試験開始から3年で受験者数1万人を超えるまでになりました。協会ではさまざまな資格試験を手掛けていますが、この伸びは驚異的です。この3年で、Pythonを活用したデータ分析を実践できるかどうかを確認するための上位試験を求める声が多く聞かれるようになりました」

  • Python エンジニア 育成推進協会 代表理事 吉政忠志氏

吉政氏は、新試験の最大の特徴として「データ加工のテクニックを問うもの」であることを挙げ、「Pythonを用いた実践的なデータ加工のテクニックを学んでもらうことで、日本のデータ分析能力の底上げを狙いたいです」と語った。

新試験は『Python データ分析 実践ハンドブック 実務で使えるデータ加工のテクニック」』を主教材としている。同書の著者である寺田学氏は、「データ活用において、データの取り扱いが重要になります。そのため、Python 3 エンジニア認定データ分析 実践試験はPythonnoデータをどれだけ扱えるかを問う内容になっています」と語る。

  • Pythonエンジニア育成推進協会 顧問理事 寺田学氏

実践を重視していることから、データ分析の現場で求められる時系列データ、テキスト情報、画像データ、グラフデータ、地理空間データの処理も試験の範囲となっている。

幅広いデータが試験対象となっている点について、寺田氏は次のように説明した。

「配送ルートの分析を行う際は、グラフデータを活用することがあります。この辺りは経験したことがない人もいるので、ぜひ知っておいていただきたいです。また、地理空間データも知っていれば敷居は低いですが、経験していない人にとっては難しいです。ぜひ、手を動かして理解を深めていただきたいです」

昨今、企業においては、データ分析ができる人材が求められているが、実践という観点からすると、そのレベルに達している人は少ないのが実情だそうだ。だからこそ、同協会では、新試験の合格に向けて勉強することが、データ分析のスキルを上げるきっかけになることを狙っている。

寺田氏は、「現在、LLMやPythonが使われるシーンが増えています。これらを使いこなすまでの道のりは大変だが、データ分析がわかるようになると、グッとちかづいてくるのではないでしょうか」と語っていた。