インターネットイニシアティブ(IIJ)は9月20日、Microsoft AzureのPaaSによりPoC環境を構築し、ユーザー企業のビジネス創出を支援するという「IIJ PaaS活用ソリューション with Microsoft Azure」において、「Azure OpenAI Service」を使用する生成AIの導入ソリューションを提供開始した。価格は、初期費用が165万円、月額費用が22万円。
Azure OpenAI Serviceは、米OpenAIのAI(人工知能)チャットである「ChatGPT」で使用しているものと同等の生成AIを提供するというMicrosoftのクラウド・サービスで、Azureのセキュリティ機能や監査機能により、データ漏洩対策やきめ細かいユーザー統制が可能など、企業利用に適した環境で生成AIを使用できる。
一方、入力のためのチャット・インタフェースや、チャット文脈を理解させる会話履歴データベースが標準では用意していないなど、円滑に導入を進めるためには、環境の初期構築に加え、Azure OpenAI ServiceとAzureの知見が必要になる。
同社はこのような不足機能を補い、Azure OpenAI Serviceを検証するための環境を構築すると共に、導入サポートから、検証・評価後のビジネスへの本番適用を見据えた改善サポートまでを実施するソリューションを提供開始した。
ユーザー企業は同ソリューションの利用により、Azure OpenAI Serviceを円滑に導入でき、セキュアな生成AIの検証、およびビジネスへの活用検討をスピーディに進めることが可能になる。
同ソリューションの特徴として同社は、スピーディな検証開始の支援、Microsoftサービスの構築実績、導入後の評価や改善のサポートの3点を挙げる。
検証開始の支援については、Azure OpenAI Serviceの利用に必要な環境構築は同社が実施し、ユーザー企業は約1カ月で利用開始できる。
チャット・インタフェースとしてMicrosoft Teamsを使用するため、ユーザー企業はTeamsでのビジネス・チャットと同じ環境でAzure OpenAI Serviceの生成AIを利用できる。また会話履歴のデータベースやその他の構成要素はAzure上に用意することで、Azure OpenAI Serviceとのセキュアな連携を実現し情報漏洩を防止する。
導入後の評価や改善のサポートについて、同社はAIに関する技術検証や積極的な情報発信に取り組んでいるといい、これまで蓄積したノウハウや知見を基に、同ソリューション導入後も、ユーザー企業のビジネスへの展開を見据えた評価や社内システムとの連携、回答精度の改善、社内ワークショップの開催など、各種サポートを、オプションで提供するとのことだ。