東和薬品は9月14日、イヤホン型脳波計「VIE ZONE(ヴィーゾーン)」を開発するVIE STYLE(ヴィー スタイル)およびNTTデータ経営研究所と共に、ブレインテックを活用した認知症の周辺症状解決を目指すDTx(デジタルセラピューティクス)について共同開発に向けた業務提携を開始することを発表した。
3社は今後について、分野を超えたパートナーシップで新たな価値を生み出しながらブレインテックの事業化を推進し、社会課題の解決と人々のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)向上に寄与するとしている。
高齢化社会が進む一方で認知症そのものの根本的治療法は進展しない中、認知症の中核症状に付随して見られる「BPSD(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia:行動・心理症状)」も課題となっている。具体的には、易怒性(易刺激性)、焦燥・興奮、脱抑制、異常行動、妄想、幻覚、うつ、不安、多幸感、アパシー(無気力)、夜間行動異常、食行動異常などを呈する。
現状はBPSDに対する根本的な治療薬はなく、厚労省のBPSDガイドラインでも薬物療法は推奨されていない。これに対し、効果的な非薬物療法の一種として、ブレインテックと呼ばれる脳神経科学の応用技術分野が期待されている。