アドビは9月12日、米国・英国・オーストラリア・インド・日本の企業のシニアリーダーと従業員4,500人以上を対象に実施した「デジタルワークの未来」に関するグローバル調査の結果を発表した。

同調査によると、大企業の63%は完全オフィス勤務を採用しておらず、約半数の47%はハイブリッド型の勤務体制を採用していることが判明した。

一方で、ハイブリッドワークにも課題はあり、大企業の31%は、デジタル面での不備などからハイブリッドワークをする上で生産性へのネガティブな影響を報告している。

また、企業にとって「生産性とは何か」を調べるため、生産性という言葉から連想される状況について聞いた質問では、「仕事をより迅速に行うこと」、「より多くの仕事を行うこと」、「より少ない人数でより多くの仕事を行うこと」、「収益をもたらすこと」などといった内容ではなく、「よりインパクトのある仕事をすること」という回答が45%で最多回答となった。

加えて、外的要因による生産性への影響については、64%が経済の先行きの不透明さや社会的な不安が、仕事の生産性の妨げになっていると回答する結果となった。報告されている主な懸念事項については、グローバル企業では第1位が「生活費の高騰」で、第2位が「不況の可能性」、第3位が「賃金格差」となっており、日本の全体的な労働者に絞ってみると、「不況の可能性」と「仕事の柔軟性のなさ」が同率で1位、「生活費の高騰」が3位が続いている。

大企業の従業員の87%は、テクノロジーの不備による自社の生産性の低下を認めており、64%はこうしたテクノロジーの不備により「1日に2~5時間分の生産性を失っている」と考えているという。その内の35%は、業務におけるそのようなテクノロジーの完全な撤廃を望んでいるという。

また、テクノロジーの不備が及ぼす影響は、生産性の損失だけにとどまらず、大企業の従業員の20%は、業務におけるテクノロジーの不備により、今後半年以内に退職することを考えているという結果が出ている。

「デジタルリテラシーのレベル」についての認識を聞いたところ、67%が自身と所属チームのデジタルリテラシーについて「非常に詳しい/専門家レベル」と回答し、中小企業の58%に比べて高い結果となった。日本の従業員に絞った結果をみると、「非常に詳しい/専門家レベル」だと答えた人はわずか30%(中小企業では25%)で、グローバル平均やその他の国と比較しても低い数字となっている。

  • ,あなたのデジタルリテラシーレベルはどのくらいですか 引用:「デジタルワークの未来」に関するグローバル調査(アドビ)

    あなたのデジタルリテラシーレベルはどのくらいですか 引用:「デジタルワークの未来」に関するグローバル調査(アドビ)

また、人工知能と自動化は、ほぼ例外なく、仕事にポジティブな影響を与えると考えられており、93%がAIテクノロジーがポジティブな影響を及ぼすことを報告しており、27%はこれを「奇跡」とまで評されている。AIによる生産性の主なメリットとしては、第1位が「時間の節約」(68%)、第2位が「従業員の仕事の迅速化」(63%)、第3位が「退屈または面倒な仕事の軽減」(45%)が挙げられた。AIを利用する労働者の半分近く(43%、中小企業は33%)は、「AIによって働き方は完全に良い方向へと変わった」と報告している。