トレンドマイクロは8月31日、ID/パスワードでのログインが必要なWebサービスの利用者を対象に実施した「パスワードの利用実態調査 2023」の結果を発表した。回答者は1,030名。

回答者の83.8%(863人)が複数のWebサービスでパスワードを使い回していることが明らかになった。2020年の調査でも85.7%が使い回しをしていることが明らかになっており、微減傾向は見られるものの、いまだに多くの利用者がパスワードを使い回している実情がわかった。

  • 「あなたは、Webサービスの利用にあたり、パスワードを使い分けていますか。使い分けている方は、何種類のパスワードを使い分けているかお答えください。」(単一回答:n=1,030) 引用:トレンドマイクロ

ID/パスワードを使いまわす理由を聞いたところ、「異なるパスワードを設定すると忘れてしまう」(72.8%)、「異なるパスワードを考えるのが面倒」(48.6%)と回答する利用者が多かったという。

同調査では、1人当たり平均14のWebサービスを利用していることが明らかになっており、複数のサービスを利用する中で、異なるパスワードを設定することに対する利用者への負担が依然として大きく影響していることが浮き彫りになった。

また、過去に不正アクセスや情報流出の被害経験があるWebサービスの利用者は17.7%(n=182)であることもわかっている。具体的な被害内容としては「クレジットカードの不正利用」(36.8%)が最も多く、これに「利用しているWebサービスからの情報流出」(34.1%)が続いているという。