JetBrainsは現地時間8月28日、プログラミング言語KotlinでAndroid、iOS、デスクトップ、Web共通のUI開発環境を提供する「Compose Multiplatform」最新版「1.5.0」のリリースを発表した。

「Compose Multiplatform」(公式Webサイト)

「Compose Multiplatform」は、プログラミング言語「Kotlin」と「Android Studio」でUIを構築するツールキット「Jetpack Compose」をベースに開発されており、「Jetpack Compose」APIを使用した効率的なUI開発を提供する。最新版では「ダイアログ」「ポップアップ」などが共通コードでアクセスできるようになった他、「WindowInsets API」が利用できる。同APIは、コンテンツがシステムのUIと重ならないように調整する機能を提供、ノッチ(スマートフォン画面上部のカメラやマイクなどのスペース)背後へのスタイリッシュなコンテンツ描画も可能になる。

  • 「WindowInsets API」によるノッチ部分の描画 (同社資料より)

アルファ版として利用可能となったiOS向けの機能も改善されており、iOSのスクロールのルック アンド フィールを模倣するように調整されたほか、iOS端末で表示テキストのサイズを設定サイズに自動変更する「Dynamic Type機能」、最大120FPSの高フレームレートのディスプレイもサポートする。

  • 「Dynamic Type機能」のサポート、推奨読み取りサイズが最大の場合の表示結果(同社資料より)

デスクトップでは、移植された「Jetpack Compose」のコード検証用テストAPIセットの制限がなくなり、より安定してUIテストを作成できるようになった他、JavaのGUIツールキット「Swing」との相互運用性も強化されている。「Compose Multiplatform」は、GitHubサイトに設置してある。