MS&ADインターリスク総研は8月23日、自治体の罹災証明書発行に向けた被害認定調査業務を対象に、「被害認定調査計画の策定支援サービス」を開発したことを発表した。

同サービスは、下図のような被害認定調査業務における計画策定上の課題に対して、ソリューションを提供するもの。意思決定に必要な情報やノウハウとして、被災件数の推定結果や調査計画書(ひな形)などを提供するなど、地震および洪水の発生時に被災件数を自動推定して調査の実施件数を見積もり、実効的な調査計画の策定を支援する。

サービスの特徴としては、「エビデンスベースの意思決定に基づく調査計画書の策定」「AIアルゴリズムなどを活用した被災件数の推定」「自治体支援ノウハウを反映した調査計画書(ひな形)を作成」「利用しやすいファイルパッケージのダウンロード」などが挙げられている。

調査計画書(ひな形)のイメージは下図の通り。エクセルシートは、調査条件を設定する「入力シート」と、調査条件が反映された「被害認定調査計画書」で構成されている。

サービス利用者は被災件数の推定値や各計算条件のデフォルト値を参照しながら、災害時に収集した情報を考慮してユーザー設定値を決定する。決定した調査条件は「被害認定調査計画書」に自動反映されるほか、部署名等を手入力することで抜け漏れのない計画書が完成する仕様になっている。

同サービスは実用最小限の機能で構成されており、より役立つサービスの開発につなげることを目的に、2023年8月23日より無償トライアルが開始されるという。トライアル参加対象は、NTT東日本が提供している「被災者生活再建支援システム」の導入自治体、または導入予定の自治体。

今後は、NTT東日本が提供する罹災証明書発行システムである「被災者生活再建支援システム」のオプションサービスとして、7月からトライアルを開始し、2024年度に本格展開していく予定。