レノボ・ジャパン(レノボ)は8月4日、同社のノートPC「ThinkPad」の研究開発機関である大和研究所にて、小学生向けのプログラミング・ワークショップおよびラボツアーを開催した。保護者と参加した16名の小学生は、実践的なプログラミングやPCの分解・組み立てを体験したほか、同研究所で落下試験などの様子を見学した。
発想が柔軟な「プログラミング・ネイティブ」小学生
ワークショップでは、レノボが提供するプログラミング教材「みんなでプログラミング」を使って、小学生にも扱いやすいブロックプログラミングを体験。命令が書かれたブロックを上から積んでいくだけで指示ができる「ブロックプログラミング」を学んだ。
同教材は教科書会社である東京書籍と共同開発したもので、それぞれのコンテンツは学習指導要領に準拠した内容となっている。今回のワークショップでは、仮想空間上のメインキャラクターにブロックを組み合わせて指示し、フラッグ(旗)まで最短距離で移動させるといった内容のプログラミングを行っていた。
普段から自宅や学校でプログラミングに触れている小学生も多く、保護者や解説者の説明をあまり必要としていない様子に驚かされた。ステージをクリアした後に難易度を5段階で評価する欄があったが、ほとんどの小学生は星1を付けていた。
ステージが進むにつれ、頭を抱える様子もうかがえたが、試行錯誤して何度もやり直し、正確なプログラミングに挑戦。「プログラミング・ネイティブ」が持つ発想の柔軟さを垣間見ることができた。
ノートPCを分解 「バッテリーの薄さに感動した」
次のプログラムはノートPCの分解と組み立てだ。小学生らはPCの構造や中身の説明を受けた後、PCの裏ブタを開けてバッテリやストレージ、ファンのとり外しなどを行った。小学生も保護者も見る機会が少ないPCの中身に興味津々だった。
普段から家の家電や端末の分解を行っているという小学生は、大人顔負けの器用さで作業を黙々と進めていた。その小学生は「パソコンの分解は初めてで、バッテリーの薄さに感動した」と驚いていた。
「ThinkPad」の開発拠点に潜入!
さらに、普段は顧客向けに行っている大和研究所のラボツアーにも参加した。
大和研究所はThinkPadの研究開発を行う機関で、独自の品質テストは200項目を超える。その厳しいテストに合格した製品のみ「ThinkPad」というブランドが与えられる。
小学生らは、落下試験や静電気放流試験などさまざまな耐久試験を見学したり、実際にThinkPadの上に乗っても問題なく動作することを確認したりして、同社独自の開発技術に触れていた。
また、電波を完全遮断する部屋に入って自分のスマホが圏外になることを確認したり、電波の流れを可視化するモニターを見たりして、実際に見ることができない電波の存在を感じていた。
同イベントに参加した小学生は「もっとやりたかったし、見ていたかった。今日できなかったプログラミングは夏休み中にできるようになりたい。夏休みの思い出になった」と満足げに話した。
解説者を務めたレノボ・ジャパンオンライン学習エバンジェリストの富澤和義氏は、「分解は初の試みだったが、宝箱を開けるようなリアクションで楽しんでもらえた。今回のイベントが、プログラミングやモノづくりを始めるきっかけになってほしい。今後も小中高向けの教育イベントを適宜やっていきたい」と述べていた。