いちい、岡山理科大学、NTT東日本」は7月20日、2022年1月より実施している「完全閉鎖循環式陸上養殖のビジネス化に向けた実証実験」において、ベニザケの陸上養殖に成功し、いちい店舗における試験販売を行うと発表した。

ビジネスベースでの「完全閉鎖循環式陸上養殖におけるベニザケ養殖の成功」は三者調べで世界初だという。

完全閉鎖循環式陸上養殖は、周辺環境に与える影響が少なく、安定した養殖が可能だという。また、ベニザケは病気に弱く、成長が遅いことから、事業規模の養殖に成功しておらず、同プロジェクトではICTによる生育環境管理体制の構築により、ベニザケの養殖事業化を目指している。

同プロジェクトでは、好適環境水を用いた完全閉鎖循環式陸上養殖で育てたベニザケが、一般的には稚魚から出荷できる成魚になるまで約4年かかるところを1年半という期間で、およそ体長50cm、重さ1.2kgまで成長し、出荷・販売可能な大きさとなったという。

  • プロジェクトで利用しているプラント

7月21日~23日にいちい店舗で試験販売を行い、安全・安心な環境で養殖した生食可能なベニザケを提供する。試験販売を通じて、消費者の意見やマーケティングデータの収集・分析を行い、最適な事業や販売の仕組みを検討する。