Amazon、災害支援物資を保管するDisaster Relief Hubを尼崎フルフィルメントセンターに開設

Amazonは5月23日、「Amazon尼崎フルフィルメントセンター」(兵庫県尼崎市)において、自然災害で被災した人々に迅速かつ効率的に支援物資を届けるためのDisaster Relief Hub(災害支援物資の保管拠点)を開設した。避難民にニーズの高い商品など約1万5000アイテムの避難物資を補完する。本プロジェクトは、災害支援を専門とする公益社団法人Civic Force、およびNPO法人ピースウィンズ・ジャパン、尼崎市役所など、地域のコミュニティとの連携によって実行する。Amazonは、企業理念として戦争や自然災害における人道支援に貢献する社会的責任があるとの考えを示した。

Amazonは、災害支援を専門とする公益社団法人Civic Force、NPO法人ピースウィンズ・ジャパン、尼崎市役所など地域のコミュニティと連携し、災害支援物資を保管するためのDisaster Relief Hub(災害支援物資の保管拠点)を「Amazon尼崎フルフィルメントセンター」内に開設した。

Disaster Relief Hubは、Amazonが確立したグローバルな災害支援プログラムの一部であり、最近発生したトルコ・シリア大地震やオーストラリアにおける森林火災など、世界中で95件を超える自然災害の影響を受けたコミュニティを支援するために、,000万以上の救援物資を調達して発送してきた。Amazon独自のリソースと物流は、有事の際に脆弱な立場に置かれた人々の支援に役立つとし、災害支援活動において、その技術とグローバルな物流ネットワークを活用して、必要な時に迅速かつ効果的な支援を提供している。

今回設置した「Amazon尼崎フルフィルメントセンター」内のDisaster Relief Hubには、約50種類の災害支援物資を合計で約1万5000アイテム保管。これらの物資は、AmazonのパートナーとなるNPOの2団体が行った過去15年間に渡る活動実績データをもとに、避難民のニーズが高かった商品をセレクトしている。支援物資は、AmazonとNPOの間で事前に設定された災害時の被害規模の評価(トリアージ)によって、支援の必要性を判断したのち72時間以内に被災地に配送する計画としている。

Amazonは、企業理念として戦争や自然災害における人道支援に貢献する社会的責任があるとし、今回のDisaster Relief Hubは、2023年の夏に神奈川県の「相模原フルフィルメントセンター」にも開設される予定がある他、順次、社会的ニーズに応じたエリアの拡大を計画している。

今回のDisaster Relief Hub開設にあたり、アマゾンジャパンのジャパン オペレーションズ バイスプレジデント 島谷恒平氏は、「災害の際には、社会における強固なパートナーシップが、最も影響を受けやすい存在である子どもたちや家庭への支援に大きな違いをもたらします。社会貢献にリソースを提供することは、Amazonにとって重要な使命だと思います。日本国内のオペレーション責任者として、Amazonの社員が支援活動に従事し、必要な物資をより迅速かつ効率的に届けられるように努めたいと思います」と述べた。

本取り組みにおけるパートナーである、ピースウィンズ・ジャパン の稲葉基高プロジェクトリーダーは、「ピースウィンズ・ジャパンは国内外の災害・紛争にスピードと機動力をもって医療者・物資等の支援チームを派遣してきた団体です。このたびのDisaster Relief Hub開設によって、南海トラフ地震や近年西日本に多発する豪雨災害などで、被災された方に対するより迅速な支援提供を確信しています」とコメントした。

Civic Forceの根木佳織代表は、「Civic Forceは、緊急即応チームとして、災害発生時に企業、地域の団体など市民社会と連携して全国の被災地に民間の支援を届ける活動をしています。Amazon様との取り組みを通じて、支援物資の迅速な提供をはじめ、災害時においても女性や子どもなどあらゆる人が安心して過ごせる環境を目指してまいります」とコメントした。

尼崎市長の松本眞氏は、「今回、Disaster Relief Hubが全国に先駆けて初めて尼崎市に開設され、Amazonの強みを活かした取組により、人道支援に貢献されることは、災害等の危機事象に備える地元自治体としても大変心強く感じているところです。併せて、本市との間で、Disaster Relief Hubに保管予定の災害支援物資の供給等に関する覚書を締結し、本市において災害支援物資が供給されることは、災害対応能力の向上にも大きく資するものであり、感謝申し上げます。今後も、様々な分野で更に連携を深めてまいりたいと考えております」とコメントした。