VMwareはこのほど、マルチクラウド移行サービス「VMware Aria Migration」の初期提供を開始したと発表した。同サービスは、マルチクラウドへのワークロードの移行をワンストップで提供するもの。
同サービスは、クラウド移行のアセスメント、計画、実行という3つの中核機能をリリースする計画だが、今回の初期リリースではアセスメント機能を無償で提供する。
計画機能は、データ駆動型の意思決定を可能にするターゲットクラウド構成の設計と移行パイプラインの計画/スケジュール機能により、移行リスクの低減を支援するように設計されている。実行機能は、ワークフローによる移行の自動化を支援し、測定、分析、レポート、ロールバックの機能を提供する。
アセスメント機能では、 自社のvCenter から収集したインベントリ、オフラインのデータを活用できる。具体的には、マシンをアプリケーションに自動的にグループ化しリソース使用量ベースのカテゴリ(高、中、低ストレージ、CPU、メモリなど)にグループ化するなど、機械学習によってアプリケーションの発見(ディスカバリー)を実施する。
その後、システムインテリジェンスを活用して、移行スタイル(vLAN別、アプリケーション別など)に基づいた移行範囲を設定できる。さらに、アプリケーションの依存関係を分析して移行範囲を適切に設定することで、何を含めて何を除外するかなどの洞察を得られる。
最後に、既存のオンプレミス環境と比較して、VMware Cloud on AWS のコストメリットを分析できる。
本稿執筆時点、移行評価機能は無償で提供されている。無料の移行アセスメントは、2,000VMおよび500,000ネットワークフローまでのワークロードが対象。リアルタイムの vCenter のインベントリと依存関係の収集は、最初の30日間で、アセスメントデータは30日後に削除される。