NTT東日本は4月26日、4月29日から10月1日にかけて、NTTインターコミュニケーション・センターにて、展覧会「Digital×北斎【急章】その1」展「生きるが如く描く～北斎 肉筆の宇宙～」を開催することを発表した。

同展覧会では、NTT ArtTechnologyがアルステクネと連携して高精細デジタル化を行った、北斎館（長野県・小布施町）の所蔵作品を中心とした北斎晩年の肉筆画の作品を、高精細デジタルデータを活用して、忠実に再現する展示を行う。

高精細デジタル化を通じ、これまで見ることのできなかった北斎の高度な技法や独自の工夫などの作品細部の情報を明らかにすることにより、北斎の革新性の真髄に迫るという。

3社は、これまで2019年11月～2020年2月に「Digital×北斎【序章】」展、2020年12月～2022年7月に「Digital×北斎【破章】」展、2022年6月～7月に「Digital×北斎」特別展を開催し、約3万人の方々にデジタル技術を活用した新たな鑑賞体験を提供すると同時に、これらを通じた地域活性化への貢献を推進してきた。

今回新たに開催する、「Digital×北斎【急章】」展では、展覧会のテーマを「葛飾北斎が晩年に力を注いだ肉筆画」に設定している。

北斎の肉筆画は、大胆な構図や描写はもとより、多様な題材を描きつつ、異様に細密で計算された構図や意匠、こだわった絵具の選択、繊細な反射や凹凸表現などが用いられており、作品を鑑賞する位置やライティングにより変容して見えることを意識し、さまざまな技法を取り入れ、応用し発想する革新性が表れている。

これまでは作品の保護の観点からそれらを詳細に調査することは困難だったが、アルステクネが有する特許技術「三次元質感画像処理技術（DTIP）」を用いて作品を高精細にデジタル化することで、初めて明らかにすることが可能になったという。