世界最大のソフトウェア企業であるMicrosoftが、AIチップ開発中だという。早ければ2024年にも、Microsoft社内および同社が提携するOpenAI内部で広範に使う可能性があるとしており、顧客向けに提供するかどうかは不明だ。
プロジェクトは2019年の早い段階で立ち上がっており、「Athena」という開発コード名で進んでいるとのこと。すでに、Microsoft社内の小規模なグループとOpenAI従業員がGPT-4などの大規模言語モデルでの性能をテストしているという。
これを報道したThe Vergeは、AIで用いられるGPUメーカーであるNvidiaのGPUチップへの需要が高まっていると報じている。OpenAIがChatGPTを商用化するためには、Nvidiaの最新のTensorコアGPU「H100」が3万個以上必要という試算もあるという。
Amazon、GoogleなどもAI向けに自社チップを持つが、大規模言語モデルではNvidiaのチップを用いているとのこと。このようにNvidiaへの需要が高まる一方で、MicrosoftはAI開発のコストを抑える目的で、Athenaを進めているという。
早ければ2024年にもMicrosoftとOpenAI内部での利用を広げる予定というが、開発したチップをAzure顧客にも提供するかどうかについては不明。Microsoftは、将来の世代のチップロードマップもあるとのことだ。
Microsoftがチップを開発中というニュースは、The Informationが近い筋からの情報として4月18日付で報じている。