JSOLは4月10日、理化学研究所のスーパーコンピュータ「富岳」による高度な科学計算技術を用いたシミュレーション結果について、XR技術(Cross Reality:仮想空間技術)で可視化することに国内で初めて成功したと発表した。
これまで、「富岳」によるシミュレーション結果については、二次元の画面上で再現してきたが、平面上での静的な情報をもとに、より実際的なイメージをするには限界があったという。
それを今回、3Dグラフィックを活用してシミュレーション結果を三次元化するとともに、XR技術を用いてVRコンテンツ化を実現したことによって、動的な情報によってより臨場感があり、分かりやすく体験することができるようになった。
同社は、「富岳」による飛沫シミュレーション結果をVR上で可視化し、体験できるコンテンツを開発した。ヘッドマウントを装着することで、VR上に再現したオフィス空間において、複数人で立ちながら、あるいはテーブルを囲んで着座して会話をしている状況下でどのように飛沫が飛散していくのかなどの具体的な状況を三次元で追体験することができる。
同社は今後、富岳を用いたさまざまなシミュレーション結果について、3DグラフィックおよびXR技術を用いることで、飛沫シミュレーションだけでなく、二次元の画面上では分かりにくかったさまざまな分野への活用が可能と考えているという。