ハイテク業界のみならず、一般紙でも話題となっている「ChatGPT」。話しかけると知りたいことを教えてくれる便利なサービスだ。サービスは無料で利用できるが、開発する米OpenAIは有料サービス「ChatGPT Plus」も提供している。
ChatGPT Proのメリット
ChatGPTは、自然言語を使ってチャット形式で質問できるサービス。検索の代わりになるだけでなく、簡単なビジネスのメールや論文なども書いてくれるし、表計算シートの作成も手伝ってくれる。
ChatGPT Plusは、OpenAIが2月1日に米国で提供を開始した有料サービス。2月10日月額20ドルと、なかなかのお値段だが、有料にするとどんないいことがあるのか?
ハウツー情報サイトのMake Use Ofが「ChatGPT Plus: Is the Subscription Worth It?」として、有料版にするメリットを分析している。
OpenAIはChatGPT Proの特徴として(1)ピーク時でもChatGPTにアクセスできる、(2)高速に回答を得られる、(3)新機能や機能強化に優先的にアクセスできる、と3つを挙げている。
(1)のメリットについて、まれにChatGPTはアクセス集中により利用できないことがある。一定時間待ては緩和されるが、今すぐに使うという状況でChatGPTを活用しているのであれば、考慮してみてもいいだろう。
(2)も同様で、時間がかかりすぎて業務に支障が出ると感じているのであれば、検討の余地はあるかもしれない。イライラを解消できるのに月20ドルが高いのか、低いのか。
新しい情報でトレーニングされたサービスを利用するなら有料版
Make Use Ofの記事でも「サイトにアクセスするユーザー数、リクエストの複雑さにもよる」としながら、時として回答が遅くなることを認めている。
気になるのは、(3)かもしれない。ChatGPTの無償版は大規模言語モデル「GPT-3.5」がベース。2022年11月以前の情報でトレーニングされているため、最新の情報が得にくい。
OpenAIは2023年3月に最新の「GPT-4」を公開したが、ChatGPT PlusはGPT-4に、限定的ながらアクセスできる。つまり、より新しい情報でトレーニングされたサービスを利用できることになる。
同紙は「ChatGPTの無料版でできることはたくさんある」としながら、顧客サービス、マーケティング・クリエイティブ、プログラマーなどChatGPTを業務で使いこなしている人には、Pro版は向いているかもしれないとしている。