リ・カレントは3月29日、20代の若手自身の率直な考え・価値観を知るために2020年から実施している「働くことへの若手意識調査」の結果を発表した。2023年春の最新調査では、働くことに関する価値観を問う例年の設問に加え、「ロールモデル」の所持の実態や、「主体的な行動を控えるときの理由」などを調べるパートを追加している。

職場・仕事において「思いついたことを実行しなかった」経験が「ある」とした回答者にその理由を聞いたところ、「余計に仕事が増えてしまうから」が38.5%で最も多く、次いで「自分で実行できる自信がなかったから」が31.0%となった。「目立ってしまう・周囲から浮いてしまうから」や「上司や先輩に注意されるから」などはそれぞれ1割程度に留まった。

  • 職場・仕事において、思いついたことを実行しなかった経験がある人が実行しなかった理由 引用:働くことへの若手意識調査(リ・カレント)

「正社員1年目終了時点(2年目になる時点)で期待されている/されていたこと」についての考えを聞くと、「ミスなく仕事ができること」が25.3%で最も多く、次いで「上司・先輩からの指示を受けることなくひとりで仕事が回せること」となっている。

「仕事観(働く目的・譲れないもの・価値観)」について年次ごとの回答結果を見ると、「報酬を得るため」とする回答割合が、年次が上がるにつれ増加していることが判明した。

  • 回答者の年次を集計軸として見る「仕事観(働く目的・譲れないもの・価値観)」 引用:働くことへの若手意識調査(リ・カレント)

同様に年次ごとの集計軸で「過去1年間での、仕事に役立てることを目的とした学習機会」の有無を見てみると、正社員1・2年目と比較して3年目から大きく低減していることがわかった。さらに、「ロールモデル(考え方や行動の規範になる人物)」の有無を見ると、こちらも正社員3年目で大きく低下し、正社員1年目と比較して半分以下となっていることがわかっている。