ITや語学教育などを手掛ける全研本社が、中小企業の経営者を対象に実施したIT人材活用に関するアンケート調査の結果を公表した。調査では製造、卸売・小売、不動産、サービス、情報通信などの業界から200件の回答が得られた。

調査の結果、「IT人材が社内にいない」と回答した人の割合は70%だという。また、「自社のIT人材が不足している」と感じている人は37.5%で、「不足していない」とする回答は39.5%だった。「どちらともいえない」は23%。

自社のIT人材が不足していると回答した経営者にその理由を聞くと(複数回答)、「社員をIT人材に育成することが難しいから」が58.7%で最も多かった。「IT人材が採用できないから」が46.7%、「国内のIT人材の絶対数が少ないから」が28.0%で上位を占めた。「IT人材の離職数が多いから」との回答も10.7%あったようだ。

  • IT人材が不足していると感じる理由 資料:全研本社

    IT人材が不足していると感じる理由 資料:全研本社

IT人材を採用できない理由については(複数回答)、「そもそも国内のIT人材の絶対数が少ないから」が45.7%、「求人広告で募集しても応募が来ないから」が40.0%、採用基準を満たすIT人材が集まらないからが34.3%と多くの回答を集めた。

  • IT人材を採用できない理由 資料:全研本社

    IT人材を採用できない理由 資料:全研本社

IT人材に任せたい業務を聞く質問では(複数回答)、「セキュリティ管理」の回答が37.0%で最も多かった。次いで、「社内パソコンサポート」と「エクセルによる表計算やマクロ(簡易プログラム)の生成」がそれぞれ31.5%だった。

セキュリティ人材に対する要望は、近年多発する情報システムの停止による損失や顧客情報の漏えいによる企業・組織のブランドイメージの失墜などのリスクの高まりがその背景にあるとみられる。

その他、「システム開発・保守」が28.5%、「Web制作」が26.5%、「サーバ構築」は20.5%を占めた。その一方で、昨今注目されている「AI(Artificial Intelligence:人工知能)・機械学習」との回答は11.0%にとどまったという。

  • IT人材に任せたい業務 資料:全研本社

    IT人材に任せたい業務 資料:全研本社

経済産業省は2030年までに国内のIT人材が最大79万人不足する見通しを示している。全研本社は、少子高齢化や社会のデジタル化が進む中で有能なIT人材の獲得が日本企業の課題となると見ている。