学情は3月17日、企業・団体の採用担当者を対象に1月に実施した「2024年卒の採用状況」に関する調査結果を公開した。「選考の実施形式(対面かオンラインか)」については、2024年卒採用に関しては対面での実施比率を高める傾向にあった。
面接の対面とオンラインの実施比率は、「対面のみ(対面:オンライン=10:0)」が前年を1.8ポイント上回り27.4%で最多となり、次いで「対面:オンライン=5:5」が24.0%と、対面での実施比率を高める傾向にある。
企業セミナーの形式別の実施比率は、対面とオンラインが同程度の「対面:オンライン=5:5」が17.6%で最多となった。一方、前年最多だった「対面:オンライン=0:10」(オンラインのみ)は前年から3.2ポイント減の14.7%となり、対面回帰の傾向にある。
新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いていることや、行動制限の緩和を受け、2024年卒採用に関しては対面実施に舵を切る企業が増加したとみられる。
内定辞退対策に関しては、「懇親会(対面)」が61.1%で最多となり、前年から9.6ポイント上回った。同じく「先輩社員との面談(対面)」(41.9%、同4.8ポイント増)、「人事担当との面談(対面)」(36.9%、同0.5ポイント増)など、対面でコミュニケーションが図れる場を設ける企業の割合が増加している。内定者同士、あるいは学生と社員が直接顔を合わせることで、会社の雰囲気や社員の日常を知ることで、入社意欲を醸成したいという意向があると学情は推察している。
インターンシップの対面とオンラインの実施比率は「対面のみ(対面:オンライン=10:0)」が34.8%で最多となった一方、「オンラインのみ(対面:オンライン=0:10)」は前年比8.8ポイント減の20.2%となった。オンラインでは学生が居住地を問わず参加できる反面、ワークなどの疑似体験が中心になり、実際の仕事を体験することは難しく、企業の雰囲気もつかみにくいという側面がある。学生の企業理解や満足度なども考慮し、対面の実施比率を高めた企業が多いと同社は推測する。