テック企業の株価が振るわない中、報酬の一部として株式を付与するAmazon社員の給与が目標の額を大きく下回っているようだ。

Amazonは基本給を比較的低く抑える代わりに、給与の大部分を売却制限つき株式ユニット(RSU)で付与している。

長く勤務するほど給与に占める株式報酬が大きくなり、50%以上がRSU付与という人もいるという。Amazonの株価はこの1年で35%以上の下げ幅となっており、これが従業員の給与に響いているようだ。2023年の報酬は目標額を15~50%下回る見通し。

記事によると、AmazonはRSU発行にあたって株価が少なくとも年15%上昇することを前提にしており、この想定は以前からの方針ので、従業員との報酬交渉でも共有されているという。

Wall Street Journalは、Amazonの人事が管理職に送ったという人事研修資料を閲覧。資料では、給与が減ることを従業員に伝えるにあたり、従業員は会社の長期的業績に投資しており、株価回復まで売却制限付き株式の保有を説明するように記されていたとのことだ。

Amazonの広報はWall Street Journalに対し「Amazonの報酬モデルは従業員がオーナーのように考えることを促進するのを目的としている。このモデルはこれまで、長期的視野を持つ従業員にとって機能している」と回答。なお、報道はWall Street Journalが近い筋の情報として報じている。