Elon Musk(イーロン・マスク)氏は、AIを「文明の将来にとって最大のリスクの1つ」と見ているようだ。同氏は「Chat GPT」を開発するOpenAIを共同創業したが、AIには「ポジティブな面とネガティブな面の両方がある」と注意を喚起している。

マスク氏は2月15日、アラブ首長国連邦・ドバイで2月13日より開催されていた「World Government Summit 2023」で、内閣事項担当のMohammad AlGergawi大臣と対談した。

対談において、今後10年のテクノロジーの発展についての文脈として、マスク氏はChatGPTなどのAIについて触れた。

ChatGPTはAIがどこまで進化しているのかを人々に示した、と同氏は述べたという。「AIは以前も進化していたが、多くの人がAIにアクセスできるUIを持っていなかった」とも話したそうだ。

「(AIには)ポジティブな面、ネガティブな面があり、実に大きな期待、そして大きな能力がある」と同氏、だが「大きな危険も伴う」と慎重な姿勢も見せた。

マスク氏は「率直に言うなら、AIの安全性についての規制が必要だと思う。車、飛行機、医薬よりも大きなリスクを社会にもたらす」とし、規制によりAIが「わずかながら減速するかもしれないが、それも良いことかもしれない」と続けた。

同氏は、2015年にSam Altman氏(現・OpenAIのCEO)らとともにOpenAIを共同創業し、その後は取締役会も退任し、株式も保有していないとCNBCは報じている。

OpenAIについて「当時はオープンソースの非営利団体として設立した。現在はクローズドで営利目的の企業だ」とマスク氏は述べており、設立の理由の1つとして「GoogleがAIの安全性に十分な注意を払っていなかったから」としている。今回の報道は2月15日付で米CNBCが報じている。