ワークスモバイルジャパンは2月9日、年次ビジネスカンファレンス「LINE WORKS DAY 23」を開催した。3年ぶりのリアル開催となった同カンファレンスでは、法人向けビジネスチャットツール「LINE WORKS」の導入企業が登壇した事例セッションのほか、TEAM NACSリーダーの森崎博之氏によるリーダー論や、TVドラマ『ファーストペンギン!』のモデルとなったGHIBLI 代表取締役 坪内知佳氏によるデジタルと人の共創など、著名人によるセッションも多数実施。本稿では、ワークスモバイルジャパン 代表取締役社長 増田隆一氏が登壇した基調講演を含め、イベント前半の内容を一部抜粋して紹介する。
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ますます広がるLINE WORKSの導入、今後はAIがカギに
基調講演に登壇した増田氏はまず、LINE WORKSの現在の導入状況について説明。導入社数43万社、利用者数450万人に達しており、「利用人数が増えたことで、使われ方も変化している」と最近の傾向を示した。変化の一部として紹介されたのは、導入企業が取引先企業との外部接続を行う利用形態の増加と、“コンシューマーとつながるサービス”での導入の増加である。後者は個人のLINEと接続するというもので、接続数は2100万人に上るという。また併せて、アルコールチェックやワイヤレスインカム、スマートグラスなどをLINE WORKSと連携して使用する企業が増えてきていることも紹介された。
さらに増田氏は「2023年のLINE WORKSはAIを活用していく」と宣言。ユーザー側から話しかけるAIスピーカーのようなスタイルではなく、LINE WORKS上でのトーク内容から、ユーザーが次にどんなアクションをしたいのかを理解し、補助してくれる「AI秘書」を開発中だという。
ここでLINE 執行役員でAIカンパニー CEOの砂金信一郎氏も登壇し、同社が現在開発を進めるAI技術について説明を行った。画像から文字を認識するAI「CLOVA OCR」、音声から文字起こしするAI「CLOVA Note」などがあるが、このような技術を集約し、AIでLINE WORKSをますます便利にしていく計画が進行しているという。2023年2月、同年4月1日付でワークスモバイルジャパンがAIカンパニーを吸収することを発表したが、それはこの計画の一環だ。増田氏は「AIを使っていく世界を皆さんにお届けしたい」と抱負を述べた。