Microsoftは2月10日(現地時間)、「Microsoft サポート診断ツール (MSDT) と MSDT トラブルシューティング ツールの廃止」において、Windows 11の次のリリースから、サポート診断ツール(MSDT)およびMSDTに依存するレガシートラブルシューティングツールを段階的に廃止する計画を正式に発表した。

Windows 10以前のバージョンや、現行のWindows 11 22H2以前のバージョンでは、これまで通りのMSDTベースのトラブルシューティングツールが使用できるが、Windows 11の今後リリースされるバージョンでは「問い合わせ」アプリ上の新しいトラブルシューティングプラットフォームに移行するという。

  • Microsoftがサポート診断ツール(MSDT)とMSDTトラブルシューティング ツールの廃止計画を発表

    Microsoftがサポート診断ツール(MSDT)とMSDTトラブルシューティング ツールの廃止計画を発表

MSDT(Microsoft Support Diagnostic Tool)は、Windows上で何らかの問題が発生した場合に、自動でその診断を行い、原因の究明や問題の解決を試みるためのツール。MSDT共通プラットフォームをベースとして、アプリごとにトラブルシューティングツールが提供されている。各トラブルシューティングツールは、それぞれの対応するアプリから呼ぶ出す他に、「設定」アプリの[システム]→[トラブルシューティング]→[その他のトラブルシューティング ツール]から呼び出せる。

Microsoftは、Windows 11において、今後3年間をかけて次のスケジュールでMSDTツールを段階的に廃止する計画だという。

  • 2023年 - 一部のトラブルシューティングツールを「問い合わせ」アプリにリダイレクトする
  • 2024年 - トラブルシューティングツールのリダイレクトを完了し、残りのトラブルシューティングツールを削除する
  • 2025年 - MSDTプラットフォームを削除する

「問い合わせ」アプリにリダイレクトされる予定のトラブルシューティングツールは次の通り。

  • オーディオ
  • バックグラウンド インテリジェント転送サービス (BITS)
  • Bluetooth
  • ネットワークとインターネット
  • Printer
  • プログラムの互換性
  • ビデオの再生
  • Windows Media Player
  • Windows Update
  • Windows 11の「問い合わせ」アプリ

    Windows 11の「問い合わせ」アプリ

次のトラブルシューティングツールは、リダイレクトされずに廃止される予定となっている。

  • DirectAccess を使用した Workplace への接続
  • デバイスとプリンタ
  • ハードウェアとデバイス
  • ホームグループ
  • 受信接続
  • Internet Explorer のパフォーマンス
  • Internet Explorer の安全性
  • キーボード
  • 電源
  • 検索とインデックス作成
  • 音声認識
  • システム メンテナンス
  • 共有フォルダ
  • Windows ストア アプリ

前述のように、MSDTトラブルシューティングツールの廃止計画はWindows 11の次のバージョンから開始され、2023年以降は従来のトラブルシューティングツールのいずれかを開いた際に今後の廃止を通知するメッセージを表示するとのことだ。なお、Windows 11の次のバージョンのリリース日は現時点ではまだ発表されていない。