Sansanが提供するキャリアプロフィール「Eight」は2月8日、2022年に転職をした20代〜50代のビジネスパーソン1000名(各世代250名)に「転職とリスキリングに関する調査」を実施し、その結果を発表した。回答者の9割以上が転職のためにリスキリングを実施しており、今後転職を想定していないのはわずか1割であった。
転職先で就業するにあたり、リスキリング(スキルの学び直し)をする必要があったかを聞くと、「ある」が31.1%、「どちらかというとある」が42.6%と合計で7割以上(73.7%)が転職時にリスキリングの必要に迫られていたことが判明した。
リスキリングが必要と答えた人に対し、実際に新しいスキルを身に付けたかを聞くと、「身に付けた」が45.3%、「身に付けるために学習している」が46.1%と回答し、9割を超える回答者(91.4%)がスキルの習得に取り組んでいることがわかった。その方法については「オンライン学習コンテンツ」が61.9%と最多であった。
今後仕事をする上で生き残っていくために必要だと思うスキルを聞くと、「コミュニケーション能力」(48.6%)、「語学」(37.0%)、「人材・組織マネジメント」(30.3%)がトップ3となり、次いで「デジタルリテラシー」(29.0%)と「プロジェクトマネジメント」(26.4%)も上位にランクインした。
今後転職をすると思うかと聞いたところ、「しないと思う」と回答したのは11.5%に留まった。どの程度の期間、今の転職先で働くことを想定しているかを尋ねると、「3年未満」が43.7%、「3年以上、5年未満(21.3%)」と合わせると65.0%で、およそ3人に2人が5年未満を目安としており、特に20代(72.0%)、30代(78.0%)では、いずれも7割以上が5年未満を想定していることが明らかになった。
転職という選択肢が以前よりも広がっていることを踏まえ、累計何回まで転職をしても良いと考えているかを尋ねると、「3回以内」が62.8%、5回以内までを含めると80.8%にも上り、多数のビジネスパーソンが転職は5回程度までを想定していると読み取れる結果となった。
2022年に転職した要因としてコロナ禍が関係していたかを聞くと、「関係していた(26.3%)」「どちらかというと関係していた(36.1%)」の合計が62.4%と、引き続きコロナ禍による影響が見受けられた。
転職のきっかけとしては「当時の会社・仕事に不安があった(43.1%)」が最多となったものの、次いで「新しいことに挑戦したかった(40.0%)」や「スキルアップが必要だと感じた(29.4%)」など、自らのキャリア形成に対して積極的な姿勢が読み取れる選択肢に回答が集った。
最後に、転職時に利用したサービスを聞いたところ、従来型の「転職サイトの求人」(49.9%)、「転職エージェント」(46.9%)、「ダイレクトリクルーティング」(31.5%)に回答が集まった。およそ3人に1人はダイレクトリクルーティングを活用しており、転職の手法として浸透している様子がうかがえる。
今回の結果から、転職のためのリスキリングの浸透が読み取れたが、ビジネス環境の変化が著しい現在では日頃よりリスキリングに取り組み、変化に対応するためのスキルを習得することが重要だとしている。