SmartHRは2月7日、同社が運営するクラウド人事労務ソフト「SmartHR(スマートエイチアール)」に、登録された従業員情報を活用し人員配置の検討が行える「配置シミュレーション」機能を2023年2月14日より追加すると発表した。登録されている従業員情報から配置検討に重要な情報を参照したシミュレーションが行えることで、適切な人員配置を後押しする。

  • 「配置シミュレーション」機能を2023年2月14日より提供

    「配置シミュレーション」機能を2023年2月14日より提供

SmartHRとHR総研の「人事異動や配置転換」に関する共同調査によると、人事異動・配置転換を行っている企業の70%が、人材育成を目的に人員配置を行っていることが分かった。しかし、人員配置を実施している企業のうち、29%は人員配置による成果を出せていないと回答。

成果が出ていない企業の48%が直面している課題として「データに基づいた客観的な取り組みができていない」を挙げた。一方で、成果が出ており、人事データを活用していると回答した企業のうち65%は「人事データを活用できている」と回答している。

今回、SmartHRが提供を開始する配置シミュレーション機能では、SmartHRに入っている情報を見ながら、従業員の顔写真を動かして異動のシミュレーションを行うことができる。移動前後の平均勤続月数や平均年齢など、部署全体の統計データも確認できる。

また、部署ごとに複数の人員配置プロジェクトの作成ができ、採用されなかった配置の検討結果を保持することも可能。新規部署の設立、既存部署の廃止も行える。

  • 人員配置プロジェクトの作成

    人員配置プロジェクトの作成

さらに、従業員のアイコンをクリックすることで、所属情報、在籍情報、契約情報、家族の有無や居住地などの個人情報を一覧で表示できる。兼務・休職状況がわかるアイコンが従業員の顔写真上に表示される。表示する情報はカスタマイズ可能だ。

  • 従業員の詳細なプロフィールを表示

    従業員の詳細なプロフィールを表示

また、人員配置プロジェクトに表示する部署をフィルターで選択でき、従業員を検索して部署に追加できる。人員配置プロジェクトの中で従業員の顔写真をドラッグ&ドロップしながらシミュレーションすることが可能だ。

  • 直感的で使いやすい操作画面

    直感的で使いやすい操作画面

  • 新機能で配置に関する業務の効率化を後押し

    新機能で配置に関する業務の効率化を後押し

新機能は、SmartHRの「HRストラテジープラン」、「人材マネジメントプラン」で利用でき、オプション機能としても利用できるとのこと。

同社は今後、機能の拡充や改善など複数のアップデートを予定。製品発表会に登壇したSmartHR 人材マネジメント事業 事業責任者 プロダクトマーケティングマネージャーの重松裕三氏は「すべての従業員のデータを一元管理し、今まで以上に柔軟に活用できるようにしていきたい。データ活用のユースケースを拡大していく」と意気込みを述べていた。

  • SmartHR 人材マネジメント事業 事業責任者 プロダクトマーケティングマネージャーの重松裕三氏

    SmartHR 人材マネジメント事業 事業責任者 プロダクトマーケティングマネージャーの重松裕三氏