オンラインバックアップサービス企業のBackblazeは1月31日(米国時間)、「Backblaze Drive Stats for 2022」において、同社が利用しているハードディスクドライブ(HDD)の2022年の故障率について伝えた。故障率の少なかったハードディスクや8年近く稼働しているハードディスク、メーカー別の年間故障率などが公開された。

  • Backblaze Drive Stats for 2022

    Backblaze Drive Stats for 2022

Backblazeから公開されたハードディスクの年間故障率の主なポイントは次のとおり。

  • Seagate 8TBモデル(ST8000NM000A)は故障率がゼロだった。ただし、稼働中のハードディスクは79台と少なく、ドライブ日数は22,839日と限られている点に注意
  • 最も古いディスクは8年近く稼働しているSeagate 6TBモデル(ST6000DX000)。平均使用年数は92.5カ月。2021年の年間故障率は0.11%、2022年の年間故障率は0.68%と優秀
  • 次に古いディスクは東芝4TBモデル(MD04ABA400V)。平均使用年数は91.3カ月。2021年の年間平均故障率は2.04%、2022年の年間故障率は3.13%
  • 2021年における全体の年間故障率は1.01%で、2022年の年間故障率は1.37%だった。特に容量の小さな古いディスクほど故障率が高くなっており、古いディスクの故障率に引きずられる形で全体の年間故障率が上昇している

メーカー別の年間故障率に関する主なポイントは次のとおり。

  • メーカー別にハードディスクの故障率を見るとSeagateが最も年間故障率が高く、これに東芝、HGST、WDCが続いている
  • Backblazeは初期からSeagateのディスクを採用しており多くのSeagateディスクが古くなっていることが、Seagateの高い年間故障率の一因となっている。Seagateはほかのディスクよりも高い年間故障率を示すものの、ディスクの値段は廉価であり費用対効果の面で問題にはならなず、その面においてBackblazeではSeagateのディスクは高額なディスクと同等の費用対効果がある
  • HGSTはこれまで低い年間故障率を示してきたが、2022年にはいってから年間故障率が上昇。2022年はWDCの方が低い故障率を示している

Backblazeは四半期や年ごとに同社のデータセンターで使用しているHDDやソリッドステートドライブ(SSD: Solid State Drive)に関する年間故障率を公開している。実際に使われているHDDやSSDの故障率として参考になる。