凸版印刷は1月31日、同社が提供する音声翻訳サービスである「VoiceBiz」を使用して、透明ディスプレイに話した言葉の翻訳結果を表示することにより対面での円滑な多言語コミュニケーションを実現するという「VoiceBiz UCDisplay」を開発したと発表した。同社の多言語サービス全体で2025年度までに約10億円の売上を目指す。

  • VoiceBiz UCDisplayの利用イメージ

VoiceBizは、訪日外国人や外国人就労者などとの多言語コミュニケーションを支援するという音声翻訳サービスであり、情報通信研究機構(NICT)が開発した国産翻訳エンジンを使用し、2018年から提供している。

新サービスであるVoiceBiz UCDisplayは、日本語をベースとした翻訳により、日本語-外国語間の高い翻訳精度と自治体など多様な業界で使用する窓口業務の専門用語を標準搭載するという。

また、ボタンタッチ不要で音声を認識する連続対話の機能により、自然な会話の中で話した言葉の翻訳結果が、受付対応者と相談者の間に設置した透明ディスプレイ上に字幕として表示するとのこと。

同サービスの利用により、アプリの操作を必要とせず、相手の表情を見ながらの円滑な多言語コミュニケーションを実現するとしている。

対応言語は、日本語、英語、韓国語、中国語(簡体字)、インドネシア語、タイ語、ベトナム語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、ミャンマー語、フィリピン語、クメール語、ネパール語、モンゴル語の15言語。

本格販売は2023年6月からの予定だが、これに先立ち1月31日から順次、東京都内の3か所で実証実験を実施する。

同社は同サービスについて、訪日外国人の対応が多い自治体窓口や観光施設の受付、ホスピタリティ向上やユニバーサル対応を進める交通機関の窓口・ホテルや企業の受付などへの導入を進める予定だ。