エデンレッドジャパンは1月27日、全国の20～50代の一般社員300名と役員含む経営者および人事・総務担当者300名の計600名を対象に実施した、昨年から普及が進むインフレ手当の実態についての調査結果を発表した。

スクリーニング調査で、全国20～50代の正社員2,248名を対象に「インフレ手当」の支給率・認知率を調査したところ、支給されたと回答した人は10.2%だった。また「インフレ手当」を聞いたことがあると回答した人は62.8％と、認知率は6割以上にのぼっていることが判明した。

  • 「インフレ手当」の支給率・認知率　エデンレッドジャパン調べ

一般社員に「インフレ手当」の必要性について聞いたところ、89.3％が「必要」と回答し、その理由の最多は「現在の給与だけでは家計が厳しいから」（52.2％）だった。以降、「物価高で生活が厳しいから」（51.1％）、「生活に不安を感じているから」（47.4％）と続いている。同社は、この結果について、物価高を背景に、「家計が厳しい」「生活が不安」と感じる人が多いことから「インフレ手当」の必要性が増しているのではないかと考えている。

  • 「インフレ手当」の必要性　エデンレッドジャパン調べ

また「インフレ手当」が支給された場合、どのように感じるかを聞いたところ、7割以上が「社員のことを大切にしている会社だと思う」と回答し、6割以上が「生活の不安が解消され、業務に集中できる」と回答する結果になった。このことから同社は、生活支援が業務の効率化や生産性向上につながる可能性があるのではないかとの見方を示している。

  • 「インフレ手当」が支給された場合どのように感じるか　エデンレッドジャパン調べ

一方で、「インフレ手当」を支給していないと回答した役員含む経営者および人事・総務担当者166名を対象に、支給しない理由を聞くと、最多は「特に必要ない」（39.2％）、続いて「企業体力がないため」（33.1％）、「業績悪化のため」（24.7％）の回答が多い結果となった。

特に、50名未満規模の企業ではこの傾向が強く、企業規模によって「支給したくてもできない」企業が一定数いることがうかがえる結果になっているほか、500名以上規模の企業は、約3割が「総人件費の増加を避けるため」と回答しており、コストにシビアな傾向が見られた。

  • 「インフレ手当」を支給しない理由　エデンレッドジャパン調べ