Googleの日本法人は12月22日、同社のブログで「年末年始に気をつけたい5つのネット詐欺」について紹介した。同社によると、年末年始にはインターネット上のアカウント情報や金銭を盗み出そうとするスパムや詐欺が増加する傾向があるという。
1.ギフトカードや景品
クリスマスや年末年始にショッピングの機会が本格化すると、ギフトカードや景品に関する詐欺が多発するようだ。詐欺師は知人を装って人をだましギフトカードを購入させようとしたり、無料の景品で気を引いてクレジットカード情報の提供を求めたりするという。遠方にいる友人からギフトカードなどを購入するよう促すメールが届いた場合には、すぐ本人に連絡して真偽を確認すべきだ。また、あまりにも高価な景品も詐欺の可能性があるとしている。
2.慈善活動
年末年始は寄付など慈善活動に関連する詐欺やフィッシングも増加するという。この場合、詐欺の被害者だけでなく、寄付を受け取るはずであった慈善団体にも被害がおよぶ。ニュースで取り上げられた話題の慈善団体や聞き覚えのある団体であっても、個人メールでの連絡や直接送金を要求する人物には十分に注意すべきとのこと。
3.属性ターゲティング
特定の個人や属性をターゲットにする詐欺にも注意が必要だ。これらの詐欺は個人の生活や身分に関する要素を含んだメッセージを用いるため、自分自身に宛てられたメッセージだと感じやすい。近所のPTA役員へのなりすましや、特定の年齢層をターゲットにした詐欺メールなど、特に年末年始は個人情報にもとづく悪質メールへの注意を促している。
4.サブスクリプションの更新
年末が近づくにつれて、サブスクリプションの更新を促す詐欺が急増する場合があるという。特に悪質なの例として、アンチウイルスサービスを装ったメールを用いて、セキュリティの向上を約束して被害者を誘い込む詐欺もあるそうだ。詐欺の中には非常に説得力のあるメッセージが含まれていることもあるのだが、常に送信者のメールアドレスを確認すべきだとしている。どこかに違和感がある場合は詐欺の可能性が高い。
5.暗号資産の詐欺
年末年始には暗号資産に関する詐欺も増えるようである。特に、仮想通貨ウォレットを使用して脅迫的なメールで支払いを要求する詐欺がよく見られるという。Googleは被害を未然に防ぐために、こうしたメールの見分け方を知っておくことが大切だと指摘している。これらのメールは誤字脱字がある、送り主のメールアドレスが不自然、支払いを要求してくるといった特徴があるとのことだ。
これらの詐欺でよく使われる手口は緊急性をあおることであり、時間をかけて考える必要があるという。また、同社は受け取った内容が本当かどうかをさまざまな情報から裏を取って判断することを勧めている。本当に信頼できる個人や団体であればその場で支払いや個人情報を要求することはないため、すぐに大切な情報を送らないのも重要な対策だ。