トレノケートホールディングスは12月21日、デジタル推進人材向けのスキル標準の発表に合わせて、20代~50代のビジネスパーソンを対象に実施した「DX(デジタルトランスフォーメーション)の理解度に関する調査」の結果を発表した。
「DXの定義として、自身の考えに一番近いものはどれか」と聞いたところ、正しい定義を選択した人は、全体のわずか19.0%という結果に。DXという言葉が広く使われているにも関わらず正しい定義を理解している人は少ないことが判明したという。今回使用されたDXの定義は、経済産業省が定めているもので、単なるデジタル化やIT知識の習得ではなく、ビジネスや組織そのものを変革することを定義としているもの。
「自社でDXに取り組んでおり、それが成功している」と回答した78.2%の人に、その具体的な内容をフリーアンサー形式で聞いたところ、10.6%の人が「ペーパーレス化」や「オンライン講義の実施」や「請求書のデジタル化」といったDXの初期段階のものなど、DXの達成とは言えないものが全体の95.5%を占める結果になった。
一方で、「自社のDXが成功していない」と回答した人は、「自動化」や「DXチームや専任担当の配置」といった回答が多く、DXを理解している人ほど自社に対して「DXが成功していない」という見方をしていることが分かった。
「DXについて学びたいか」という質問に対して、「学ぶ予定がない」と答えた人は全体の86.6%という結果になっている。さらに、その理由を聞いたところ、「何を学べばよいか分からない」が47.2%で最も多かった。これに、「学ぶところを知らない」が39.3%で続いている。
また、DXリテラシー標準で触れられている能力・知識について聞いたところ、実際に身につけていると答えた人は、セキュリティの基礎知識を除いてほとんど12%以下だった。