独立行政法人情報処理推進機構(以下略、IPA)は12月20日、情報処理安全確保支援士試験と一部の情報処理技術者試験で午後試験の出題構成などを変更したことを発表した。

変更されたのは「情報処理安全確保支援士試験(SC)」、「エンベデッドシステムスペシャリスト試験(ES)」、「ITストラテジスト試験(ST)」、「システムアーキテクト試験(SA)」の各試験。高度なサイバーセキュリティに関する知識・技能を問う国家資格「情報処理安全確保支援士」取得のための試験SCでは、午後1試験と午後2試験を統合し出題・解答数を削減することで試験時間を3時間30分から2時間30分へと60分短縮。休憩時間の30分も削減することで、全体での所要時間が90分短縮している。

  • SCの出題構成の変更図(同社資料より)

    SCの出題構成の変更図(資料より)

時間の短縮はないが、エンベデッドシステムスペシャリスト試験(ES)では午後2試験の出題範囲に企画・要件定義分野を追加し、出題形式を記述式から論述式に変えるなど出題構成を変更。STとSAでは、午後1試験・午後2試験から出題数が各1問減り、組込み分野からの出題がなくなる。これらは、高度試験の組込み分野を、組込みシステム(IoTを含む)の専門的な知識・技能を問う試験であるESに集約するための措置となっている。今回の変更は、SCとESが令和5年度秋期試験から、STとSAが令和6年度春期試験からの導入となる。変更を反映した試験要綱(Ver.5.1)も公開している。

  • ESの出題構成の変更図

    ESの出題構成の変更図(資料より)

IPAでは、サイバーセキュリティの確保を担う情報処理安全確保支援士やビジネス視点をより意識したIoTソリューションの設計・開発を担う人材の育成を一層推進する旨を述べている。