ディー・エヌ・エーの子会社であるアルム、NTTデータ経営研究所、NECネッツエスアイ、ケーブルテレビ徳島、NTTコミュニケーションズ、フクダ電子四国販売、徳島県、徳島大学病院、徳島県立中央病院、徳島赤十字病院、徳島県立海部病院らは12月19日、総務省の「令和4年度 課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証」においてコンソーシアムを設立し、院内ICU(Intensive Care Unit:集中治療室)の遠隔モニタリングおよび救急医療連携の高度化の実証実験を開始することを発表した。
今回の実証実験は、コロナ禍におけるICUなどの隔離病棟での業務負担軽減や、救急搬送先の適正化や院内における医用テレメータの電波干渉といった課題の解消を目的に実施するという。
ローカル5G(第5世代移動通信システム)や4Kカメラを使用して、ICUやコロナ病棟を模した環境での遠隔モニタリングの実証を行う。加えて、救急搬送時の救急車内から搬送先病院、および2次救急病院と3次救急病院間における医療情報連携の高度化の実証にも取り組む。
具体的には、「ローカル5Gを活用した入院患者の遠隔モニタリング」「4K高精細映像・バイタルデータの伝送システムによる救急搬送中の患者情報連携」「4K高精細映像・バイタルデータの伝送システムによる2次救急病院と3次救急病院間の患者情報連携」の3項目の実証を行う。
ローカル5Gを活用した入院患者の遠隔モニタリングでは、ICUとナースステーションの間で4Kカメラ映像やベッドサイドモニタのデータをローカル5Gにより無線伝送し、ICUの遠隔モニタリングとローカル5Gの電波干渉対策を検証する。
4K高精細映像・バイタルデータの伝送システムによる救急搬送中の患者情報連携では、救急車と搬送先病院間をキャリア5Gおよびローカル5Gによって無線接続を行い、搬送中患者の4Kカメラ映像を用いた医療高度化を確認する。
4K高精細映像・バイタルデータの伝送システムによる2次救急病院と3次救急病院間の患者情報連携においては、2次救急病院と3次救急病院間をローカル5Gにより無線接続する。これにより、患者の4Kカメラ映像やバイタルデータの伝送による医療高度化を検証するとのことだ。