世界中に子会社252社および関連会社22社を有し、国内損害保険事業、国内生命保険事業、海外保険事業、金融一般事業を幅広く展開している東京海上グループ。その中には、日本最古の保険会社として設立された東京海上日動火災保険、同グループに関する全てのIT関連業務を担う東京海上日動システムズも含まれている。

10月25日に開催された「ビジネス・フォーラム事務局×TECH+ フォーラム 業務効率改善Day 2022 Oct. ~自社にいま必要な『業務効率化』を見極める~」に、東京海上日動火災保険 理事、IT企画部 部長であり、東京海上日動システムズ エグゼクティブオフィサー デジタルイノベーション本部長も務める村野剛太氏が登壇。「DXによる価値創造 風土・文化の変革と人材育成『東京海上』の流儀」と題して、4つのキーワードから成る「ABCD維新」の考え方や具体的な取り組みなどを紹介した。

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社会課題解決のため、取り組むDX

東京海上日動火災保険が2021年度からスタートした中期経営計画では、「『お客さまや地域社会の“いざ”をお守りする』というパーパスを実現し、社会課題の解決に貢献しながら持続的な成長を目指す」としている。その中で、「商品・サービス/マーケティング/顧客タッチポイント/営業プロセス/損害サービスプロセス/社内共通プロセス」という6つの領域を選定し、DX推進を実施。新たな価値創造によって競争力と生産性の飛躍的な向上を図り、「地球規模の気候変動・自然災害の増加」「高齢化・医療技術の進化などに伴う介護・医療の負担増加」「技術革新がもたらすさまざまな環境変化」「共生社会作り・新型コロナウイルスへの対応」「経済成長・イノベーションを支える産業基盤」という5つの社会課題を解決していく。

DX(Digital Transformation)の定義については、経済産業省の「DX推進ガイドライン」に「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズをもとに、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」と記されている。

これを受けて村野氏は、「“こんなに多くの事柄を変えていけるのか”と不安になる方は多いと思います。そんなときは、“維新”という言葉を思い出してみてください。維新とは、“全てが改まって新しくなること”を意味します。そこで“DXも維新である”と捉え、4つのキーワードから成る『ABCD維新』としてまとめました」と語る。

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