業務に求められるスキルが変化している。要因の多くは自動化やデジタル化。これまでとは違うやり方を求められたり、業務そのものがなくなることもある。

そんな中でスキル重視の採用を取り入れる企業が米国で増えているという。コンサル大手McKinseyが掲載する「Taking a skills-based approach to building the future workforce」では、スキルに基づく雇用、活用について分析している。

仕事のやり方が変わっており、多くの業務でテクノロジーのスキルが重要になっている。社員のリスキル、アップスキルが求められている。労働者に目をやれば、コロナにより働くとは何かを考えたり、健康やプライベートの充実を求める傾向が強くなった。これが"大退職時代"を招き、最近では若い人を中心、に会社は辞めないが最低限の仕事しかしない"クワイエット・クイッティング"が大きな動きとなっている。

労働者と企業の関係が変わる中、米国大手企業では、これまで学歴を前提とした役職やポジションでの採用から、スキルを重視する傾向が見られるという。例えば、Boeing、Walmart、IBMなどの企業が、一部の職種について、学位を必要条件から外しているとのこと。民間企業だけではなく、メリーランド州も50%のポジションで学位を不問にしたそうだ。ヘルスケア、エンジニア、警察などのポジションだという。

「コロナ以来強まっている課題に対して、スキルべースのやり方が強力な解決策になりうると企業は認識している」とMcKinsey。課題とは、重要なポジションが空いたままでいい候補者が来ない、有能なスタッフを維持できない、などだ。スキルべースであれば、学位の壁がなくなることから対象候補者を拡大できるため、質の高い社員を惹きつけ、社内で育てることができる。これはまた、従業員のリテンションを高めることにつながる、というわけだ。

McKinseyは、スキル重視の採用は学歴と比較して5倍、職務経験と比較して2倍以上、業務の成果を予測しやすいというRework America Allianceの調査を紹介する。学位を持たない社員は、学位をもつ社員より34%長く勤務するという調査もあるそうだ。

スキルベースの人事のメリットを最大化するためには、入口(採用段階)だけでは不十分だ。実際に導入するにあたっての課題を尋ねたところ、「スキルの検証/報酬/リファレンス」「適切なスキルをもつ人を見つけて、応募してもらうこと」「社員の効率と成功の評価」などが上位に挙がった。

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