デル・テクノロジーズは11月24日、全国の男女の起業家に対して実施した、起業に関する意識調査を実施し、起業に関する背景と意識、課題、性別および年代別に異なる現状を公開した。
女性が起業した業種は「サービス」(24.0%)が最も多く、次いで「不動産」(10.1%)、「IT」(9.4%)と続いた。一方、男性のトップ3は「サービス」(18.9%)、「IT」(16.6%)、「不動産」(11.3%)。20〜30代ではITの割合が高まり、同年代の23.8%がITで起業していることがわかった。
起業時の年齢は30代が最多で、男性32.1%、女性32.9%。続いて20代が男性27.6%、女性30.7%。起業するまでにかかった期間は男女ともに半数が1年未満。1年以上3年未満は男性24.0%、女性25.5%で、全体の7割強が準備を始めて3年未満で起業していた。
起業した事業の従業員数は2〜9名が最も多く、男性42.0%、女性47.6%。自分自身のみで経営している男性が19.9%、女性が18.8%。
事業の年間売上規模は「1000万円未満」と回答した起業家は女性32.7%、男性21.6%でともに最多。「2000万円以上」では全て男性が女性を上回り、「5000万円以上」では男性(43.6%)、女性(32.9%)となった。事業の年間収益規模は、女性起業家の52.2%、男性起業家の50.9%が「1000万円未満」と回答。「2000万円以上」と回答した割合は男性が33.6%、女性が30.6%であった。
起業した理由は「仕事のやりがいのため」(36.1%)、 「夢・目標の実現のため」(34.0%)、「収入の向上のため」(31.5%)との回答が上位。女性起業家では、「夢・目標の実現のため」が35.1%と最も高く、「仕事のやりがいのため」(33.9%)、「収入の向上のため」(29.8%)と続いた。なお、「夢・目標の実現のため」と答えた女性起業家の割合は30代が39.7%と最も高く、男性起業家の30代(38.0%)より高い。
起業家が抱える二大課題は、「資金調達(44.8%)」と「経営知識の習得(34.9%)」。「家庭との両立」は男女起業家間で8%程度の開きが見られ、男性11.8%に対し女性20.0%であった。
事業の課題を解決するために取り入れたことは、男女ともに「専門家への相談」が最 も高く、男性起業家は36.5%、女性起業家は41.8%。とりわけ30歳未満の女性起業 家の割合は37.5%と男性起業家の25.6%と比べて高く、専門家への相談を重視していることが判明した。男女ともに「家族の協力」が続いた。
起業時の課題、不安に関する設問で「PC/IT環境」を選んだ回答者に具体的に何が不安だったかを聞くと、「データの管理」が男女ともに最多で6割超。続いてセキュリティ対策、PC・サーバー・ ツールの導入全般的に不安を抱えていることが判明しました。
起業後に感じたポジティブな変化・メリットは、男女ともに「やりがいがある」が最多。そのほか、収入増、生活の自由度、定年がないことや知識、人脈の広がりなど多くのメリットを享受していることが見受けられた。
一方、起業後に感じたデメリットは、男女ともに「大きな責任・プレッシャーを感じる」が4割以上で最多。35歳未満の女性起業家の3割が「相談できる相手がいない」と回答し、同世代の男性起 業家に比べ、より相談相手を求めている状況が明らかになった。
また、女性起業家の7割近くが配偶者/パートナーの起業に理解を示す一方、男性起業家では6割強に留まった。年齢別では、30代女性起業家の8割以上が配偶者÷ パートナーの起業を理解する結果となった。