目標に到達する方法と聞かれたらどう答えるだろうか?「目標にフォーカスしないこと」とアドバイスするのは、Reggie Rivers氏。元アメフト選手で、現在はTV解説や講演活動を行なっている。

Rivers氏がTEDxで話した内容を、船舶の安全性などの情報サイトSAFETY4SEAが「How to achieve your goals: Don’t focus on them」で紹介している。記事では、組織のリーダーがチームで目標を達成するためのアドバイスも紹介している。

仕事の目標、個人の目標、人はさまざまな目標を持つ。目標をどうやって達成するかーー「目標にフォーカスして継続的に取り組む」というような答えが浮かびそうだが、Rivers氏はそれを否定する。「目標にフォーカスすると、目標に到達できない」とまで言っている。

その理由は、自分が100%コントロールできないからだ。我々が目標を決めるときに、自分のコントロール外にある目標を設定しがちだ。例えば、学年で1番になる、オール5をとる、昇級する・・・これらの目標は、誰かの評価だったり、自分一人ではコントロールできない目標だ。「目標は他の人が加わるが、この人たちはあなたがコントロールできないところにいる。だから、目標にフォーカスしすぎると、達成できない」とRivers氏は話している。

では何にフォーカスすべきか?「行動」だ。

あなたの行動はあなたがコントロールできる。何かを変えたいのなら、自分の行動を変えることはできる。周囲が変わってくれると期待しても、その通りに行かない。自分の子供、あるいは恋人、同僚、上司など、思い出してみればわかるだろう。上司の行動はコントロールできないが、上司へのリアクションはコントロールできる。

このようなことからRivers氏は、目標を決めると、その目標に近づくために今日何をすべきか、明日は何をすべきか、というふうに考えるべきだという。一週間、場合によっては月や年で、目標に到達するための自分の行動を考え、書き出す。

Rivers氏の場合は、「今日」「明日」「一週間」の3つに分け、自分の行動にフォーカスしてやるべきことを書いているという。目標ではなく自分の行動に視点を変えることでモチベーションの維持も図れる。自分の行動を振り返ってポジティブな気持つことにつながる。

Rivers氏は、行動は目標に到達するまでの「積み木」とも述べている。

では、個人の目標ではなく、事業上の目標ではどうか? リーダーはどのように目標達成に向けてチームを率いるべきか?記事では別のTEDxより、Simon Sinek氏の話を紹介する。

「人は「何を」ではなく、「なぜ」に動かされる」とSinek氏は述べている。

「なぜ」を語ることで人を惹きつけることができる、つまり導くことができるというわけだ。「自分が提供するものを必要とする人とビジネスするのではなく、自分の信じることを信じる人とビジネスするのを目標とすべき」とSinek氏。「なぜ」から始める人が周りの人を動かし、さらに周りを動かす人を見出せる力を持つ、と述べている。

チームを率いるリーダーは、「なぜ」の視点で部下に伝えてみてはいかがだろうか?