The Vergeは9月27日、「Apple removes Russia’s largest social network from the App Store - The Verge」において、Appleがロシアのソーシャルネットワークサービスである「VKontakte」(フ コンタクテ)と、その運営会社のVKグループが提供するアプリをApp Storeから削除したと伝えた。
VKontakteはロシア版のFacebookとも言える同国最大のソーシャルネットワークであり、VKグループはVKontakteのほかにMail.ruやVK Music、広告サービスのYoulaなど多くのサービスを手掛けている。
The Vergeによれば、AppleはVKのアプリがApp Storeから削除され、開発者のアカウントも停止されたことを認めているという。VKグループのCEOであるVladimir Kiriyenko氏は、ロシアのウクライナ侵攻に対して協力的な立場を取っており、米国や英国政府による制裁の対象に指定されている。また英国は9月26日にも、ロシアがウクライナの一部で実施した不正な国民投票に対して追加の制裁処置を発表しており、この制裁がVKグループと関係のあるロシアの銀行の幹部に影響を与えるとも伝えられている。
AppleによるVKアプリの削除はこれらの制裁に準じた処置とのことだ。該当するアプリはすでに世界中のApp Storeから削除されており、リージョンに関係なく新規でダウンロードしたりアップデートしたりできない。ただし、端末にインストール済みのアプリについては継続して利用できるという。
VKのWebサイト上には、「VKアプリはAppleによってブロックされたが、 iOS用アプリの開発とサポートは継続する」という声明が掲載されている。
なお、本稿執筆時点では、GoogleはまだVKグループに対する制裁は課しておらず、VKontakteをはじめとするAndroid向けアプリはGoogle Play Storeでダウンロードできるという。