米オラクルは9月20日(現地時間)、Java開発プラットフォーム(JDK)の最新バージョン「Java 19(Oracle JDK 19)」のリリースを発表、現地時間10月17日から20日に米国ラスベガスで開催される「JavaOne 2022」で最新機能を紹介する。

「Oracle JDK19」ダウンロードサイト(公式Webサイト)

「Oracle JDK19」ダウンロードサイト(公式Webサイト)

「Java 19」は、7つのJDK Enhancement Proposals(JEPs)によるアップデートと改良が行われており、小規模かつ生産性を重視したJava言語機能の調査と支援・育成を行うOpenJDKプロジェクト「Amber」より「レコード・パターン」と「switchのパターン・マッチング」機能の向上、外部APIとの接続改善と機能強化を目指すOpenJDKプロジェクト「Panama」より外部関数・メモリAPIなどの非Javaコードとの相互運用とベクトル命令の活用のためのライブラリの拡張などが行われた。

JavaOne 2022(公式Webサイト)

JavaOne 2022(公式Webサイト)

高スループットかつ軽量な並行性をサポートするAPI開発の支援と育成を行う「Project Loom」からは、仮想スレッドとマルチスレッドプログラミングを簡略化し、異なるスレッドで実行される複数のタスクを1つの作業単位として扱う「Structured Concurrency」機能が提供される。そのほか、Linux/RISC-Vの実装をより容易にするための基盤の提供なども行われている。機能強化のベースとなった7つのプロジェクトの詳細は以下の通り。

言語のアップデートと改善
・JEP 405: レコード・パターン(プレビュー)(https://openjdk.org/jeps/405)
・JEP 427: switchのパターン・マッチング(第3プレビュー)(https://openjdk.org/jeps/427)

ライブラリ・ツール
・JEP 424: 外部関数・メモリAPI(プレビュー)(https://openjdk.org/jeps/424)
・JEP 426: ベクトルAPI(第4インキュベーター)(https://openjdk.org/jeps/426)

移植
・JEP 422: Linux/RISC-V への移植(https://openjdk.org/jeps/422)

Project Loomのプレビュー/インキュベーターの機能
・JEP 425: 仮想スレッド(プレビュー)(https://openjdk.org/jeps/425)
・JEP 428: 構造化された並行性(インキュベーター)(https://openjdk.org/jeps/428)

主要な機能の紹介や解説などは、米国ラスベガスで開催される「JavaOne 2022」で改めて発表が行われる予定。