体験型ストアを運営するb8ta Japanは、8月24日にポップアップストアである「b8ta Pop-up Osaka - Hankyu Umeda」を大阪府の阪急うめだ本店9階祝祭広場にオープンした。一般公開に先駆けてメディアの内覧会が行われ、筆者もさまざまな商品を体験してきたので、内覧会の様子と筆者が選ぶ今回のポップアップストアのおすすめ商品を紹介しよう。
初の大阪出店で関西圏進出の足掛かりに
「体験型ストア」を展開するb8taは、2015年にシリコンバレーで初店舗をオープン、「リテールを通じて人々に“新たな発見”をもたらす」をミッションに掲げている。同社は実店舗への出品をまるでオンライン広告を掲載するのと同じくらい手軽なものにし、消費者に世界中のイノベーティブな製品を発見、体験、購入できる場を提供するサービスを展開している。
東京都の有楽町、新宿、渋谷のほか、今年の4月には埼玉県越谷にも店舗を出店しているが、今回のポップアップストアは大阪から始動し、福岡、名古屋の順に3拠点を巡る新たな試みだという。
b8ta Japanの代表取締役の北川卓司氏は、今回の出店を大阪から始めた経緯について、「昨年、福岡でポップアップストアを出店した際に関西地方での知名度不足を痛感しました。そこでより多くの人に知っていただくために大阪でポップアップストアを開催し、知名度向上に努め、関西圏への本格的な進出の足掛かりにしたいと思っています」と、大阪でのポップアップストア出店への熱い想いをのぞかせていた。
今回のポップアップストアは、8月24日~8月28日の期間に大阪府の阪急うめだ本店に設けられ、日産自動車の軽の電気自動車「日産サクラ」をはじめ、19個の商品が体験可能になっている。
b8ta内に出店している企業を代表して、日産自動車日本マーケティング本部ディビジョンゼネラルマネージャーの増田泰久氏が内覧会の説明会に登壇し、「サクラの魅力を多くの人に『偶然性』をもって体験していただきたいです。普段、車の運転をしないような若い世代に特に興味を持っていただきたいですが、年代ではくくらずに、新しいことを受け入れることに前向きな皆さまにぜひ体験していただきたいです」と意気込みを語っていた。
筆者おすすめ!ぜひ体験してもらいたいテクノロジー商品
ここからは、筆者が実際にポップアップストア内で体験して、おすすめできると感じた3つのテクノロジー関連商品を紹介しよう。
お守り型の護身・みまもりアイテム「omamolink」
1つ目に紹介するのは、お守り型の護身・みまもりアイテム「omamolink」。
この商品は、「お守り」と「テクノロジー」という一見すると交わらなさそうな2つを掛け合わせることで、「本当に守ってくれるお守り」を実現しているもの。
具体的には、Omamolinkのふたを開けるとお守りの内符(お守りの中身)を格納するスペースがあり、お守りとしての役割がある。それと同時に、商品本体には身の危険が迫った時のために防犯ブザーや自動録音機能、SOS発信などの護身機能が備えられているため、実際に所有者を守ってくれるようになっている。
また事前に「みまもりびと」を登録しておくことで、omamolinkに触れなくてもカバンを上下に振ることで生じる振動によってSOS発信が起動し、位置情報とSOS発信のあった時点からの行動履歴がみまもりびとのスマートフォンに共有されるようになっている。
筆者もこのOmamolinkを手に取ってみたが、手のひらに収まるコンパクトサイズで、普段小さなカバンを使用している女性なども場所を取らずに持ち運べるのではないかと感じた。
言葉をメロディに乗せて会話するロボット「Charlie」
2つ目は、言葉をメロディに乗せて会話するロボット「Charlie」だ。
これはヤマハが発売している商品で、話しかけた言葉に対して可愛らしい小型のロボットがミュージカルのように歌って返答してくれるというもの。 その歌のバリエーションは豊富で、「おはよう」や「ありがとう」のような簡単な挨拶に始まり、日常会話や愚痴などの雑談にも適した言葉と歌を投げかけてくれる。さらに、会話をたくさん重ねることで音楽レベルが上がり、バラードやロック、演歌といった30種類以上のジャンルを歌いこなすまでに成長するという。
筆者もこのCharlieの歌声を聞かせてもらったが、1番可愛らしさを感じたのは「Charlieの動き」だ。
もちろん歌声もとても良いのだが、歌と一緒に小刻みに首が揺れたり、足を左右に動かしたりと、ちょっとした動作が歌に合っていてとてもほっこりとした気分になった。楽器業界のトップランナーであるヤマハが手掛けているロボットというだけあって、「音楽で世の中を明るくする」という熱意のこもったロボットと感じた。
野球のトレーニングや計測をVR空間で行える「V-BALLER」
最後に紹介するのは、NTTデータの「V-BALLER」だ。
V-BALLERは、野球のトレーニングや計測をVR空間で行うことによって、選手のパフォーマンス向上を手伝う商品。
実試合での投球を軌跡・スピードともに高精度で再現し、また、投球に対する打撃時の選手の動きをセンシングすることで、投球別にスイングの傾向をデータとして可視化、分析に利用できる商品だという。
筆者は「V-BALLER」を体験することはできなかったが、ポップアップストア内に小さなバッティングセンターのような雰囲気のブースが設置されており、通常のポップアップストアとはひと味違う雰囲気が漂っていた。
このように普段は出会えないような素敵な商品と偶然出会えるb8taのポップアップストア。これらのテクノジーを活用した商品の他にも美容機器や健康商品、電気自動車などさまざまな商品を体験することができる。ぜひ偶然の出会いを求めてポップストア期間中に会場に足を運んでみてはいかがだろうか。