Betanewsは8月23日(現地時間)、「 KB5015878 update broke audio in Windows but Microsoft has a fix... of sorts」において、Windows 10向けの更新プログラム「KB5015878」を適用した複数のユーザーからオーディオが機能しなくなる問題が報告されていると伝えた。

Microsoftはこの問題について把握しており、既知の問題のロールバック(KIR)機能を使用して更新プログラムのロールバックを実施したが、すでに問題が発生しているデバイスについては修正されず、別の修正方法を試みる必要があるという。

KB5015878は、2022年7月26日にリリースされたWindows 10向けの更新プログラム。Windows 10 21H2のリリーズ情報ページでは、この更新プログラムを適用後に、一部のWindowsデバイスでオーディオが機能しない問題が発生する可能性があると説明されている。デバイスによっては、特定のポート、特定のオーディオデバイス、または特定のアプリケーション内でのみ問題が発生する場合があるという。なお、本稿執筆時点では英語版のページのみ更新されているが、追って日本語版ページにも説明が追加されるはずだ。

  • KB5015878の適用後に発生するオーディオの問題に関する情報と、その解決方法

    KB5015878の適用後に発生するオーディオの問題に関する情報と、その解決方法

Microsoftでは、このオーディオの問題に対処するためにすでにKB5015878に対してロールバックを実施している。ただし、このロールバックはまだKB5015878をインストールしていないデバイスに対して、将来的にインストールした際の問題の発生を防ぐものであり、すでに問題が発生しているデバイスには影響を与えないという。

MicrosoftではすでにKB5015878を適用しており、全てのオーディオで問題が発生しているデバイスにおいては、次の方法で解決できる可能性があるとアドバイスしている。

  • Windowsオーディオまたはサウンドのトラブルシューティングツールを使用する
  • 音声拡張機能を無効にする

また、特定のアプリのみで問題が発生している場合は、アプリがWindowsマルチメディアデバイス(MMDevice)IDをキャッシュしている可能性があり、解決するにはアプリを再インストールするか、開発元へ問い合わせることが提案している。アプリがMMDevice IDをキャッシュすることは推奨されていない。

KB5015878の適用対象であるWindows 10 バージョン21H2、21H1、20H2がこの問題の影響を受ける。Windows 11やWindows Serverでの発生は確認されていないという。