Malwarebytesは7月20日(米国時間)、「Facebook gets round tracking privacy measure by encrypting links|Malwarebytes Labs」において、Facebookがブラウザのトラッキング対策を回避する仕組みを導入したと伝えた。FacebookがURLを暗号化することでブラウザが提供するトラッキングパラメータを除去する機能に対応したことが明らかとなった。
Webサイトを提供する企業はユーザーをトラッキングできるようURLにパラメータを追加することがある。トラッキング用のパラメータを含むリンクをクリックすると、パラメータを付与した企業はユーザーがWebサイトをクリックしたことを把握できる。そうすることでユーザがどのWebサイトにアクセスしたかを知ることができ、企業のマーケティングや分析に役立てられている。
ブラウザベンダー側もしばらく前からこのプライバシー問題に注目しており、URLからトラッキングを除去する機能を提供するブラウザも存在する。例えば6月末にリリースされたFirefox 102では、URLに追加されるトラッキング用パラメータを自動的に削除する機能が追加された。
FacebookもこれまでURLにトラッキングパラメータを付与していた。しかしながら、ブラウザ側のトラッキング防止に対応するため、新たにURLを暗号化する処置を講じたことが判明した。URLの暗号化された部分はURL全体の一部であるため、もし一部分を削除してしまうとリンク先のWebサイトに移動できなくなるとのことだ。
現在のところ、Facebookのトラッキングを回避することはできない。Malwarebytesは、このプライバシー問題を回避する唯一の方法はFacebookのトラッキングをできるだけ回避するしかないと述べている。Facebookからサインアウトし、すべてのFacebook中心のドメインをブロックするしかないとしている。