KPMGコンサルティングは7月11日、高度なITスキルを必要とせず現場主導でシステムの内製化を可能にする「ローコード開発ツールを活用した現場DX内製化支援サービス」の提供を開始したことを発表した。

ローコード開発とは最小限のソースコードによりアプリケーションを迅速に開発する手法で、従来のシステム開発と比較して短期間に高品質かつ安定したシステム開発を行うことを可能にするという。

ローコード開発ツールを含むシステム化が容易になると、組織内で無秩序に開発されたシステムの乱立を招き、メンテナンスや管理を複雑化し、業務継続性の確保が困難になるなどの弊害が発生してしまう。そのため、ローコード開発ツールの導入・展開にあたっては、自社の業務プロセスやIT運用体制などを、経営層が組織横断的な視点で正しく現状把握・チェックしたうえで、IT部門・事業部門・管理部門が一体となって戦略的に計画することが重要になってくるという。

そのような状況を踏まえ、同社では、ローコード開発ツールをより効果的かつ継続的に全社で活用できるよう、組織設計からテクノロジーの定着化までのロードマップを作成し、組織体制の構築から業務改善も含めた対象業務の選定および導入後の定着化までを総合的に支援し、内製開発の定着化を推進していく。

同サービスは3つのフェーズに分かれている。フェーズ1では、企業全体と現場のアプリケーション・ITインフラ環境・業務、IT体制に関する企業状態のアセスメントを行い、状態を整理・把握し、内製化によるローコード開発ツールの導入効果が期待できる対象業務の見極めを行う。

フェーズ2では、「業務プロセスのシンプル化」「ローコードツールの開発/導入・維持体制、ルールの整備」「ローコード開発ツール導入のアクションプランとロードマップの策定」を行う。フェーズ3では、現場担当者だけでは難しいツール選定やスキル習得を担当者とともに開発から展開までの一連のプロセスを伴走して内製開発の定着化を支援すると。

  • ローコード開発ツールの導入に有効な業務領域