東日本電信電話 北海道事業部（以下、NTT東日本）と調和技研は7月4日、AI（Artificial Intelligence：人工知能）を活用して、馬鈴薯の収穫におけるタイヤショベルとトラックの配送ルート最適化のプログラムを開発したことを発表した。

馬鈴薯の集荷は積込作業用タイヤショベルと運搬するトラックを集荷場から圃場に配車して行うが、タイヤショベルやトラックは台数や運転手に限りがあることから、集荷待ちによる農作物の劣化が課題となっていたのだという。

そこで両社は、集荷希望日や集荷場所、タイヤショベルやトラックの台数、時間や距離などの優先したい条件を入力すると最適なルートを地図上に表示するAIプログラムを開発したとしている。

  • AIプログラムによる入出力データの概要

    AIプログラムによる入出力データの概要

これにより、担当者が地図を見てルートを作成する作業を効率化し、これまでよりもトラックの移動距離や待ち時間を短縮できるようになったという。また、集荷待ち時間の減少による馬鈴薯の劣化の抑や制、トラックの移動距離削減に伴う化石燃料の削減、作業の効率化による労働力不足問題への対応にも期待できるとのことだ。

両社は今後について、AIプログラムの機能を拡充させるとともに、2022年度秋の収穫時期に向けてJA士幌町で実際の集荷配送業務に活用して効果検証とAIの精度向上に取り組む予定だとしている。2023年度の本格導入を目指す。

  • 最適化されたタイヤショベルのルートの例

    最適化されたタイヤショベルのルートの例