三井不動産および三井不動産ホテルマネジメント、国立がん研究センター(国がん)は6月20日、国がん東病院の敷地内に立地する新ホテル「三井ガーデンホテル柏の葉パークサイド」を開業。同日、メディア向け内覧会が開催された。

  • 三井ガーデンホテル柏の葉パークサイド

    三井ガーデンホテル柏の葉パークサイド(出典:三井不動産)

柏の葉スマートシティ化を推進する三井不動産

三井不動産は2006年より、柏市の自治体や、同市にキャンパスを構える東京大学や千葉大学などによる街づくりの中枢機関「柏の葉アーバンデザインセンター」の設立に参画し、公・民・学の連携による街づくりを行っており、近年はSDGsへの貢献や「Society5.0」の実現に向け、柏の葉のスマートシティ化を推進している。

また2019年には、国がんならびに臨床検査大手のみらかホールディングスとの間に、がんの克服・治癒に向けた次世代医療技術の開発やライフサイエンス拠点の形成を目指す基本協定書を締結し、柏の葉エリアを実証フィールドとして街づくりを行ってきた。

病院隣接のホテルで新たな診療モデルを創出へ

三井不動産はその取り組みの一環として、がん専門病院である国がん東病院に隣接する形で、三井ガーデンホテル柏の葉パークサイドを2022年7月1日に開業すると発表。病院に隣接させることで、がん患者本人や付き添い家族の利便性向上を図るとしており、新たな診療モデル創出の場としても活用が期待されるとしている。

また同ホテルは、国がん東病院の外来拡張エリア設置やケアスタッフの24時間常駐など、がん患者のサポートに向けた特徴的なサービスを提供するという。加えて、病院との情報共有や体調管理サポートシステムの導入など、ホテルと病院とが密に連携した体制作りを行うとのことだ。

  • ホテル入口そばには国がん東病院の外来拡張エリア入口が設けられている

    ホテル入口そばには国がん東病院の外来拡張エリア入口が設けられている

記者発表会に登壇した国がん東病院の大津敦病院長は「最先端のがん医療を提供する場として、ホテルを病院による診療の範囲内に位置づけ、患者の方々にチーム医療を提供していく」と語った。

  • 記者発表会に登壇した国がん東病院の大津敦病院長

    記者発表会に登壇した国がん東病院の大津敦病院長

三井ガーデンホテル柏の葉パークサイドは、すでに宿泊予約を開始。一般客も宿泊可能で、国がん東病院への通院者は優待料金での宿泊が可能だという。