3DCG技術の開発推進と支援・人材事業を展開するシリコンスタジオは6月7日、マツダに自動運転技術開発のための深層学習アルゴリズム検証用教師データ作成ツール「MAZDA CO-PILOT CONCEPT技術開発用合成データ生成・編集ツール」を開発、提供したことを発表した。

同ツールは、Epic Games社のゲームエンジン「Unreal Engine 4(アンリアルエンジン 4:以下略、UE4)」で開発されており、道路構造、鉄道線路などのインフラ構造物などの「ベースデータ」、建物や樹木、遠景などの「背景データ」、車両や信号、標識などの「アセットデータ」などから景観データを生成。晴、曇り、雨、雪、昼夜などの天候や時刻への対応、フロントガラスについた雨の滴やワイパーでの払拭などの緻密な表現や道路標識のゆがみ、錆、塗料の退色から道路では、路面標識、区画線のかすれなどの経年劣化もパラメータで再現する。

  • 「MAZDA CO-PILOT CONCEPT技術開発用合成データ生成・編集ツール」で作成した都会的背景(同社資料より)

    「MAZDA CO-PILOT CONCEPT技術開発用合成データ生成・編集ツール」で作成した都会的背景(同社資料より)

  • 「MAZDA CO-PILOT CONCEPT技術開発用合成データ生成・編集ツール」で作成した降雪背景(同社資料より)

    「MAZDA CO-PILOT CONCEPT技術開発用合成データ生成・編集ツール」で作成した降雪背景(同社資料より)

マツダは、人間中心の自動運転コンセプト「MAZDA CO-PILOT CONCEPT(マツダ・コ・パイロット・コンセプト)」を提唱、技術開発を進めており、合成された景観データは、環境認識・認知領域における深層学習アルゴリズム検証用の教師データとして活用される。