Python Software Foundation(PSF)は6月3日、「Python Software Foundation News: Python Developers Survey 2021: Python is everywhere」において、Pythonユーザーを対象とした2021年のアンケート調査結果を公開した。

同調査はPSFがJetBrains社と共同で毎年実施しているもので、2021年末に行われた調査には約200の国や地域から、2万3,000人超のPython開発者と愛好家が参加したという。詳細な調査結果はJetBrains社より次のページで公開されている。

多数の項目の結果がまとめられているが、特筆すべき内容としては次のようなものを挙げることができる。

  • 回答者の84%が第一言としてPythonを使用している
  • Pythonが最も使用されている分野はデータ解析で全体の51%、その他、Web開発(45%)、DevOps(36%)、機械学習(36%)などでも人気が高い
  • Pythonを主要言語としている開発者の4分の1は、主にWeb開発にPythonを使っている
  • データ解析と機械学習に携わるPython開発者のうち、自分をデータサイエンティストだと考えている人はわずか29%だけ
  • Python開発者のうち、75%がVirtualenvやDockerなどのツールを用いてPython環境をホストから分離して使用している
  • 人気のあるWebフレームワークはFlask(41%)、Django(40%)、FastAPI(21%)
  • 61%のPython開発者がクラウドプラットフォームを利用している
  • IDE/エディタはVS Code(35%)とPyCharm(31%)が人気
  • 2020 年と 2021 年の Python 使用状況

    2020 年と 2021 年の Python 使用状況 資料:Python Software Foundation

  • メイン IDE/エディター

    メイン IDE/エディター 資料:Python Software Foundation

またPSFでは、今回の調査からパッケージに関する項目が追加されたことを強調している。この調査から、例えば90%以上の開発者がpipを利用してパッケージのインストールを行っていることや、Pythonアプリケーションのパッケージ作成には多くのユーザがSetuptoolsを使用していることといった事実が明らかになっている。PSFでは、この調査結果をパッケージングエコシステムの改善や将来のロードマップに活用していくという。