ジェイックは5月13日、今春行った2022年新入社員向け研修を踏まえて、今後の新卒社員に関して経営者・上司・人事が知っておくべき「新入社員の特徴と育成ポイント(2022年版)」を発表した。

同社は、2022年新入社員の特性を『“映え”世代』と定義。その理由は、周りの「見え方」 を気にする、という意味に加え、彼らが社会や他人に対する貢献欲求が強く、自分たちにとって「カッコ悪い」、「ダサい」と思う価値観を拒絶する特徴が明確に浮かび上がってきたからだという。ちなみに、2021年の新入社員の特性は「新人“第7世代”」とのこと。

今回の調査では、2022年入社の社員の生まれた世代や環境などを分析し、3つ特徴を発表している。

1つ目の特徴は、「個を中心とする価値観の浸透」だ。2022年度入社の新卒社員は「自分なりの働き方」「自分なりの価値観」を持っていることが多く、「社会的規範(ルール、あるべき姿)」よりも「自分軸(自分基準)」を重視する傾向にあるという。

2つ目の特徴は、「多様性への慣れと嫌いな価値観の明確さ」だ。多様性について学校でも学ぶことの多かったこの世代は、「自分と違う価値観があること」は自然に受け止められるため、スムーズに自己開示ができるという。しかしその一方で、「上の世代」への受容度が狭かったり、自分軸で、「自分らしくない」と判断したものに対しては心のシャッターを下してしまったりするとのことだ。

3つ目は「“貢献”や“承認”のゆるふわエンジン」だ。給与や昇進昇格、物欲は、新入社員を動機づけするエンジンとしては弱くなっており、「人とつながりたい」「目の前の人に貢献したい」という欲求によってやる気が上がる社員が多くなることが予想されるそう。

ジェイックは、このような特徴を持った2022年度の新卒入社社員への指導方法として、「目的意識から行動への落とし込み」「客観的な理由、背景、基準に基づく指導」「共感と承認による育成」を推奨している。