応用脳科学コンソーシアム(CAN)は、5月11日開催された2022年度のキックオフシンポジウムにおいて、脳科学の産業応用に関する今年度の新たな取り組みとして、新しい4つのプラットフォームの開始および2つの研究会の開催を発表した。

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開始するプラットフォームは、「Neuro Startup-topia」、「Brain Childcare-topia」、「Daily Lifelog Info-topia」、「Neuro Info-topia」の4つ。

Neuro Startup-topiaでは、ブレインテックの産業化をミッションにしたブレインテックコンソーシアムと共同で、「Brain-Tech & Applied Neuroscience Start-up Encouragement Network(BASE Net)」を設置。BASE ハッカソンを開催し、スタートアップを目指す若手研究者の支援に取り組む。

Brain Childcare-topiaでは、玉川大学脳科学研究所の赤ちゃんラボと浜松医科大学/子どものこころの発達研究センターと連携し、主に子育て中のビジネスパーソンやその支援をしている人を対象に、子育てに役立つ知識を通勤時間帯に視聴できるように1講義10~20分程度の動画をコンパクトにまとめて提供する(無料)。

Daily Lifelog Info-topiaでは、日常的な心理的ストレスや疲労状態を計測し、その低減に向けた介入方法の定量的効果測定を実施するためのプラットフォームを構築。CAN主催の研究会や会員等で活用できるようにするという(有料)。

Neuro Info-topiaでは、CANで配信する脳科学関連のニュース、国内脳科学関連の研究機関や研究者の情報等を一元管理できるようにし、CANのホームページから検索可能にするという(無料)。

また、新たに開催する2つの研究会は「Well-living for Well-being研究会」と「脳から考える次世代情報空間研究会」。Well-living for Well-being研究会では脳の機能に着目し、脳科学、心理学等の研究者らが共同で技術開発を促進し、社会実装を目指す。

脳から考える次世代情報空間研究会は、脳科学、心理学、VR研究者等と会員企業が共同で、人間の認知・意思決定・生理状態等の知見に基づいた、人間のポジティブ状態のエンハンスメント、ネガティブ状態のリリースに活用する情報空間であり、現実空間における一人ひとりのWell-beingの向上に資する次世代の情報空間環境とビジネスの創出を目指す。