米Red Hatは2022年5月10日(現地時間)、年次イベント「Red Hat Summit 2022」において、エンタープライズ向けLinuxディストリビューションの最新版となる「Red Hat Enterprise Linux 9(RHEL 9)」を発表した。今後数週間のうちに一般提供を開始し、RHELのサブスクリプションサービスから入手できるようになるほか、Amazon Web Services - AWSコンソールアクセス(AWS)やGoogle Cloudなどのパブリッククラウド上でも利用できるようになるという。

  • Red Hat Defines a New Epicenter for Innovation with Red Hat Enterprise Linux 9

    Red Hat Defines a New Epicenter for Innovation with Red Hat Enterprise Linux 9

Red Hatは、RHEL 9について「ベアメタルサーバーからクラウドプロバイダー、そしてエッジまで、オープンハイブリッドクラウド全体でより一貫したイノベーションを推進するように設計されている」と説明している。

また、RHEL 9はCentOS Streamを開発版として作られた最初のメジャーリリースとなる。Red Hatは、これまでRHEL互換の無償版LinuxとしてCentOSを提供していたが、これを終了してRHELのアーリーアクセス版の位置付けとなるCentOS Streamの開発にフォーカスする方針を発表している。

RHEL 9の発表に合わせて、RHELのカスタムシステムイメージを作成する「RHEL image builder service」も発表された。そのほか、IT資産の運用自動化基盤であるRed Hat Ansible Automation PlatformをMicrosoft Azureのマネージドサービスとして提供する「Red Hat Ansible Automation Platform on Microsoft Azure」が一般提供(GA)になったことも発表されている。