アルプス システム インテグレーション(ALSI)は5月10日、従業員規模100名以上の企業の経理部門413名を対象に実施した「電子帳簿保存法(電帳法)の適用状況、および経費精算の実態調査」の調査結果を発表した。
同調査結果によると、電帳法により義務化された電子取引について適用済という企業は48.1%、さらに「電子帳簿保存法の電子取引のみ適用予定」(17.6%)という結果となり、合計65.7%が、電帳法についてすでに何かしら適用済・実施予定としていることが分かった。
一方、9.0%の企業が「電帳法の適用は考えていない」と回答し、さらには、電帳法が改正され3カ月が経過していても「知らない・わからない」(25.3%)という回答もあり、企業によって電帳法適用への進捗具合に差があることが明らかになった。
驚くべきは電帳法への理解度の低さだ。経理担当者・役員でも「十分理解している」と回答したのは、36.7%。次いで「存在は知っているが、内容は理解できていない」(37.8%)、「名前を聞いたことがある」(16.5%)という結果になり、合計54.3%が電帳法の内容を理解していないことが分かった。また、9.0%が「存在を知らない」と回答した。
経費精算の申請のペーパーレス化も道半ばだ。 「すべて紙で申請している」と回答した企業は31.0%、「一部電子化している」のは53.5%という結果となり、合計84.5%の企業で、紙文化が根強く残る状況であることが分かった。
経費精算業務でペーパーレスが進まない原因としては、「優先順位が低い」(41.3%)、「業務効率化に向けて取り組む時間がない」(32.0%)、「電子化に対して、社員の抵抗がある」(29.8%)という意見が並んだ。
同社は、経費精算サービスには、今後の電帳法への適用、ペーパーレスをさらに推進する機能が求められると指摘している。